AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成23年度特別 システム監査技術者 午前Ⅱ 問15

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

個人情報保護法の中で規定された,個人情報の取扱いに関する不正行為に対して用意されている仕組みはどれか。

選択肢

  1. ア
    苦情処理の制度及び主務大臣が個人情報取扱事業者に対して行う報告の徴収,助言,勧告又は命令
  2. イ
    国民生活センターが個人情報の本人からの苦情によって行う,個人情報取扱事業者に対する改善命令
  3. ウ
    個人情報の本人が個人情報取扱事業者に対して行う,差止請求や損害賠償請求の裁判手続
  4. エ
    個人情報の本人と個人情報取扱事業者の当事者間における解決を促すために,認定個人情報保護団体が主催する審査機関の設置
解き方のヒントを見る

制度の適用関係を整理する視点

各選択肢を個別の用語暗記で判断せず、制度が想定する場面と対象の組合せに注目して、問いの条件とどの程度整合するかを落ち着いて照合し、制度全体の位置付けも意識しましょう。

この問題で問われていること

この問題では、制度名や手続の細部を先に思い出すより、提示された状況を制度の適用関係という一つの観点で整理し、対象・契機・対応の結び付きを比較することに集中します。

視点

制度を検討するときは、まず示された状況を一つの事例として捉え、制度が関わる範囲を抽象化します。そのうえで、対象となる関係、制度が動く契機、想定される対応のつながりが、選択肢ごとに同じ前提で説明されているかを確認します。個別の語句の印象だけで決めず、全体の適用関係が一貫しているかを軸に考えましょう。

確認ポイント

  • 制度が関わる場面の前提が、問いの状況と同じ枠組みで置かれているか
  • 対象・契機・対応のつながりを、選択肢ごとに同じ基準で確認できるか
  • 個別の語句ではなく、制度の適用関係全体に矛盾がないか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

個人情報保護法では、個人情報の取扱いに関する苦情処理や、主務大臣による個人情報取扱事業者への報告徴収、助言、勧告、命令などの仕組みが規定されている。したがって、正答はアです。

理由

個人情報保護法上の不正な取扱いへの対応には、苦情処理の制度に加えて、主務大臣が個人情報取扱事業者に報告を求め、必要に応じて助言、勧告又は命令を行う仕組みがある。これをまとめているアが適切です。

比較

他の選択肢は、対応主体や権限、法律上の制度の位置付けが異なる。国民生活センターに改善命令権があるとはされず、本人による裁判手続や認定団体の活動も、設問が示す法定の仕組みそのものとは一致しない。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。個人情報保護法には、個人情報の取扱いに関する苦情処理の制度があり、主務大臣が個人情報取扱事業者に対して報告を求め、助言、勧告又は命令を行う仕組みも規定されている。設問の内容に合致する。

選択肢イ

これは不正解だよ。国民生活センターが個人情報の本人からの苦情を受けて、個人情報取扱事業者に改善命令を出すという制度ではない。選択肢は、対応主体と行政上の権限を取り違えているため、法律上の仕組みとして適切ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。本人が事業者に対して差止請求や損害賠償請求を行う裁判手続は、個人間の権利救済に関する手段である。設問が問う、個人情報保護法に規定された不正行為への制度的な対応の説明とは一致しない。

選択肢エ

これは不正解だよ。認定個人情報保護団体は本人と事業者の間の苦情処理に関与する制度だが、法律が団体主催の審査機関の設置を規定しているわけではない。したがって、選択肢の制度説明は不正確である。

学習のポイント

苦情処理の制度と、主務大臣による監督権限の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度特別 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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