AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成22年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プロジェクトマネージャのP氏は,A社から受託予定のソフトウェア開発を行うために,X社から一時的な要員派遣を受けることを検討している。労働者派遣法に照らして適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    厳しいスケジュールが見込まれることから,X社へ瑕疵担保責任を負わせる契約案を提示した。
  2. イ
    前回委託した際にプロジェクトの成功に大きく貢献したX社のY氏の参加を契約の条件とした。
  3. ウ
    派遣される要員のスキルを適切に判断しようと考え,事前にX社の派遣候補者を面接した。
  4. エ
    派遣者への業務指示など,派遣に伴う各種業務をP氏が直接行うことをX社に伝えた。
解き方のヒントを見る

契約関係を整理する視点

契約形態を検討するときは、名称や印象だけで判断せず、誰が当事者となり、どの関係が成立しているかを整理してから、書面と実態の対応を確認する順序を意識しましょう。

この問題で問われていること

一つの確認軸として、契約書の呼称ではなく、当事者間の合意、業務上の関与、責任分担がどのように結び付いているかに注目し、事実関係を対応づけて考えます。

視点

契約の名前を先に評価するのではなく、関係する当事者、合意の内容、現場での関与、責任の所在を同じ基準で整理し、書面と実態の対応を確認する視点を持ちます。

確認ポイント

  • 当事者ごとの役割と、誰がどの責任を負う前提になっているかを区別して確認する。
  • 契約上の表現と、実際の業務上の関係を分けて整理し、対応しているかを見る。
  • 一つの事実だけで結論を出さず、関係する事実を同じ確認軸に並べて検討する。
正解と解説を見る

正解

エ

解説

労働者派遣では、派遣先が派遣労働者に業務上の指示を行う。一方、派遣先が特定の候補者を選考したり、請負契約のような責任を派遣元に負わせたりする扱いは適切ではありません。

理由

派遣では、派遣労働者は派遣先の指揮命令を受けて業務を行う。そのため、P氏が派遣者への業務指示などを直接行うことをX社に伝えるのは、労働者派遣の仕組みに沿っている。

比較

派遣先が特定の人物の参加を契約条件にしたり、派遣元に瑕疵担保責任を負わせたりする扱いは、派遣契約の趣旨と整合しない。また、派遣候補者への事前面接も適切ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。瑕疵担保責任は、完成した仕事の結果に対する請負契約上の責任を想定したものである。労働者派遣では、派遣元にこのような請負契約と同様の責任を負わせる契約案を提示するのは、派遣の契約関係と整合しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。派遣先が、過去の実績を理由に派遣される特定の個人を指定し、その参加を契約条件にすることは適切ではない。労働者派遣では、派遣先が候補者を選別するような扱いにならないよう、契約条件の定め方に注意が必要である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。派遣先が派遣候補者を事前に面接して、希望する人材を選ぶ行為は、派遣される労働者の特定や選考につながる。したがって、要員のスキルを確認したいという目的であっても、適切な対応とはいえない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。労働者派遣では、派遣された要員に対する日常の業務指示などを派遣先が直接行う。P氏が派遣に伴う各種業務を直接行うことをX社に伝える内容は、派遣先が指揮命令を行うという制度上の関係に沿っている。

学習のポイント

派遣と請負の違い、派遣先による指揮命令、事前面接の扱いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針