AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成21年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問15

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

表は,CSR (Corporate Social Responsibility) をキャロルによる四つの責任分野に分類し,それぞれの企業活動例を示している。表中の c に入るものはどれか。 責任分野 | 企業活動例 a | 法人税の納付 b | コンプライアンスの徹底 c | 環境会計の導入 d | 文化・芸術支援活動

選択肢

  1. ア
    経済的責任
  2. イ
    社会貢献責任
  3. ウ
    法的責任
  4. エ
    倫理的責任
解き方のヒントを見る

対応関係を見極める視点

各活動を表面的な印象で判断せず、責任が向けられる対象と、企業が実際に働きかける範囲を分けて捉え、両者の関係を整理しましょう。

この問題で問われていること

一つの活動について、誰に対する責任として説明されているのか、活動の主な目的や影響先はどこかを照らし合わせ、観点を混同しないことに集中しましょう。

視点

対応を考えるときは、活動の手段や印象だけでなく、責任の対象、影響を受ける範囲、企業が果たそうとしている役割の関係を同じ基準で確認します。

確認ポイント

  • 活動の主な対象と、責任が向けられる対象が一致しているか確認する。
  • 活動の目的と結果を分け、どの関係が中心なのかを確認する。
  • 似た印象の活動でも、対象や影響範囲の違いを見落としていないか確認する。
正解と解説を見る

正解

エ

解説

環境会計は、環境保全に関するコストや効果を把握し、企業が社会的・環境的な配慮に基づいて行う活動です。したがって、表のcには倫理的責任が入る。

理由

キャロルの四つの責任は、経済的責任、法的責任、倫理的責任、社会貢献責任です。環境会計の導入は、環境保全に関する支出や効果を把握し、環境への配慮を企業活動に反映する取組なので、倫理的責任に分類される。

比較

法人税の納付は経済的責任、コンプライアンスの徹底は法的責任、文化・芸術支援活動は社会貢献責任の例です。これらと環境会計の性質を比較すると、cに対応する分野を判断できる。

選択肢ア

これは不正解だよ。経済的責任は、企業が利益を上げ、事業を継続し、経済的な役割を果たす責任を指す。表では法人税の納付がこの分野の例に当たり、環境保全に関するコストや効果を把握する環境会計とは活動の主な目的が異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。社会貢献責任は、企業が利益や法令上の義務を超えて、地域社会や文化などのために行う活動を指す。表では文化・芸術支援活動が該当する。環境会計は、環境配慮を企業経営に組み込む取組であり、この分類には当たらない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。法的責任は、法律や規則を守る責任であり、表ではコンプライアンスの徹底がその例である。環境会計の導入は、特定の法令を守ることそのものを示す活動ではなく、環境保全への配慮を把握・評価する取組なので、法的責任とは異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。倫理的責任は、法令で明確に義務付けられていなくても、社会の期待や価値観に応じて適切に行動する責任である。環境会計の導入は、環境保全に関するコストと効果を把握し、環境への配慮を経営に反映する活動なので、この分野に分類される。

学習のポイント

CSRにおける四つの責任分野と、代表的な企業活動例の対応を整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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