AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
平成21年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア34
- イ38
- ウ40
- エ56
解き方のヒントを見る
内部取引消去と利益率の見方
連結財務諸表では、企業グループ内の取引を全体の成果としてどう扱うかを整理し、利益率の分母と分子が同じ範囲を示しているか確認することが、判断の前提になります。
この問題で問われていること
焦点は、利益率を計算する前に、対象となる売上や利益がグループ全体の外部取引に対応しているかをそろえて考えることです。個別企業の数値をそのまま比較せず、集計範囲を確認します。
視点
内部取引の影響を考えるときは、まず連結全体で見たい経済的な成果の範囲を定め、その範囲に含める収益・費用・利益の対応関係を整理します。次に、比率の各項目が同じ基準で集計されているかを確認し、表示上の数値と分析対象の意味がずれていないかを見直します。
確認ポイント
- 売上と利益が、同じ連結範囲・同じ取引範囲を基準にしているか確認する。
- グループ内の取引が、外部との成果と混在していないかを区別して見る。
- 利益率の比較前に、数値の期間・対象・集計単位が一致しているか確認する。
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
親会社の子会社向け売上800万円と、子会社の仕入800万円を連結上相殺する。外部売上高は5、000万円、売上原価は3、000万円となり、売上総利益2、000万円を用いて、2、000万円÷5、000万円×100=40%です。
理由
A社の売上高4、000万円に加え、B社の売上高1、000万円がグループ外売上であるため、連結売上高は4、000万円+1、000万円=5、000万円となる。A社の子会社向け売上800万円は、B社の仕入800万円とともに連結上相殺する。
比較
連結売上原価は、A社の3、000万円に、B社の仕入800万円を加えた後、内部仕入800万円を相殺するため3、000万円となる。したがって売上総利益は5、000万円-3、000万円=2、000万円、売上総利益率は2、000万円÷5、000万円×100=40%です。
選択肢ア
これは不正解だよ。内部取引を相殺せず、A社の売上高4,800万円とB社の売上高1,000万円を単純合算すると売上高5,800万円、売上総利益は2,000万円となり、2,000万円÷5,800万円×100は約34%になる。しかし、連結では子会社向け売上800万円と対応する仕入を消去する。
選択肢イ
これは不正解だよ。38%は、公式画像に示された売上高、子会社売上高、売上原価、売上総利益を、設問の連結条件どおりに相殺して計算した値ではない。内部取引800万円をどの項目から消去するかが不整合であり、与えられた条件からこの値を正当化できない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。A社の子会社向け売上800万円とB社の仕入800万円を連結上相殺する。外部売上高は4,000万円+1,000万円=5,000万円、売上原価は3,000万円、売上総利益は2,000万円なので、2,000万円÷5,000万円×100=40%となる。
選択肢エ
これは不正解だよ。56%は、公式画像の数値を設問の連結条件に従って処理した結果とは一致しない。連結売上高は内部取引を除いた5,000万円、売上総利益は2,000万円であり、両者の比率は40%であるため、56%となる根拠は示されていない。
学習のポイント
内部取引の相殺と、連結後の売上総利益率の計算方法を確認する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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