AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成21年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問13

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

販売管理システム開発を受注したA社が,不足する開発要員(プログラマ)をB社からの派遣によって補うことにした。派遣先であるA社の行為のうち,労働者派遣法に照らして適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    システム開発期間が長期になるので,B社から派遣されるプログラマの派遣期間を3年とする契約を結ぶ。
  2. イ
    派遣期間中は作業負荷がかかることが予想されるので,B社に対し20代男性の派遣を依頼する。
  3. ウ
    派遣されるプログラマ候補者の業務経歴書を提出させ,書類選考によって面接の対象となる候補者を絞り込む。
  4. エ
    労務管理実務に詳しい担当者がいないので,責任者を置かず派遣社員からの苦情処理をB社に依頼する。
解き方のヒントを見る

関係者の役割を整理する視点

派遣に関する設問では、誰がどの立場で関与し、どの場面の行為が問われているかを切り分けて考えます。制度名や印象だけで判断せず、役割と手続の対応関係に注目しましょう。

この問題で問われていること

一つの観点として、行為の主体・対象・実施される場面を問題文から対応づけてください。そのうえで、各選択肢が同じ前提のもとで比較できるかを確認し、細かな印象に流されないようにします。

視点

派遣の仕組みを検討するときは、関係者の役割、行為が行われる時点、手続とのつながりを分けて整理します。まず設問が示す状況の前提を読み取り、次に誰の行為として説明されているかを確認します。最後に、その説明が問われている場面と整合するかを、選択肢ごとに同じ基準で見比べてください。

確認ポイント

  • 行為の主体と、その行為が向けられる相手を区別できているか確認する。
  • 問題文が示す時点や場面を固定し、別の場面の知識を混ぜていないか確認する。
  • 役割・時点・手続の対応関係を同じ観点で比較し、印象だけで決めていないか確認する。
正解と解説を見る

正解

ア

解説

適切なのはアです。ソフトウェア開発業務は、当時の労働者派遣制度において派遣受入期間の制限対象から除外される政令指定業務に該当するため、長期のシステム開発を理由に3年の派遣契約を結ぶことは、この期間制限には反しない。他の選択肢は、年齢・性別による指定、派遣先による候補者選考、責任者を置かない苦情処理が問題となる。

理由

アのソフトウェア開発業務は、当時の制度上、派遣受入期間の制限対象から除外される政令指定業務として扱われる。そのため、一般的な期間上限だけを理由に判断するのではなく、業務が制限対象かどうかを先に確認する必要がある。

比較

イは年齢と性別を指定して派遣を依頼しており、ウは派遣先が候補者を選考している。エは派遣先の責任者を置かず、苦情処理を派遣元だけに任せている。いずれも派遣先に許される募集・選考または管理上の役割を逸脱している。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。ソフトウェア開発業務は、当時の労働者派遣制度で派遣受入期間の制限対象から除外される政令指定業務に当たるため、システム開発が長期でも、派遣期間を3年とする契約自体はこの制限に反しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。作業負荷が予想されることを理由に、20代男性という年齢と性別を指定して派遣を依頼するのは適切ではない。派遣先がこのような属性で派遣労働者を限定することは、業務上必要な能力や経験を確認することとは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。派遣先であるA社が候補者の業務経歴書を提出させ、書類選考で面接対象者を絞り込む行為は、派遣労働者をA社が選考することにつながる。派遣先が自ら採用する場合の選考と、労働者派遣の受入れは区別される。

選択肢エ

これは不正解だよ。A社に労務管理に詳しい担当者がいないとしても、派遣先として責任者を置かず、派遣社員からの苦情処理をB社だけに任せることはできない。派遣先にも適切な管理と苦情対応の体制を整える責任がある。

学習のポイント

派遣期間の制限と、派遣先による人選・苦情処理の役割を区別して学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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