AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成21年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問8

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

金融庁の財務報告に係る内部統制報告制度におけるITに係る全般統制に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    エラーの修正と再処理
  2. イ
    外部委託に関する契約の管理
  3. ウ
    業務別トランザクションデータの維持管理
  4. エ
    入力情報の完全性,正確性,正当性などを確保する統制
解き方のヒントを見る

対象範囲を整理する視点

IT全般統制を検討するときは、個別の業務処理そのものではなく、組織全体の情報システム利用を安定して支える仕組みという観点から、対象の範囲と関係性を丁寧に整理します。

この問題で問われていること

確認する観点を、対象が特定の処理や担当者の作業に限られるものか、それとも複数の業務やシステムに共通して影響する基盤的な管理に関わるものかという境界に絞ってください。

視点

対象を整理する際は、個別業務の結果を直接作る活動と、複数の処理を支える共通的な管理を切り分け、影響範囲や継続性とのつながりを確認します。

確認ポイント

  • 対象の影響が一つの業務に限られるか、複数の業務やシステムに及ぶかを確認する。
  • 個別の処理内容ではなく、共通基盤や管理の範囲に関係する観点かを確認する。
  • その対象が継続的な運用や情報の信頼性にどう関係するかを確認する。
正解と解説を見る

正解

イ

解説

ITに係る全般統制は、個別の取引データや入力内容を直接統制するものではなく、IT環境を安定して適切に運用するための管理活動を指します。外部委託に関する契約管理は、その対象となる。

理由

全般統制は、情報システムの開発、変更、運用、保守、アクセス管理、外部委託管理など、複数の業務処理に共通するIT基盤や管理体制を対象とする。したがって、IT業務を外部に委託する場合の契約管理は、全般統制に該当する。

比較

一方、エラーの修正と再処理、業務別トランザクションデータの維持管理、入力情報の完全性・正確性・正当性の確保は、特定の業務処理や入力データを直接対象とする統制です。このため、ITに係る全般統制ではなく、業務処理統制に分類される。

選択肢ア

これは不正解だよ。エラーの修正と再処理は、個々の業務処理で発生した入力・処理上の誤りに対応し、正しい結果を得るための活動である。IT環境全体の開発・運用・委託管理を対象とする全般統制ではなく、特定の業務処理に直接関係する業務処理統制に該当する。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。外部委託に関する契約の管理は、委託先との役割分担、責任、サービス内容などを明確にし、IT業務を適切に管理するための活動である。個別取引の入力や処理結果を直接統制するものではなく、IT環境全体に関係する全般統制に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。業務別トランザクションデータの維持管理は、特定の業務で発生する取引データを正しく保持・管理するための活動である。複数の業務に共通するIT基盤や管理体制を対象とする全般統制ではなく、業務データに直接関係する業務処理統制として扱われる。

選択肢エ

これは不正解だよ。入力情報の完全性、正確性、正当性などを確保する統制は、個別の業務処理に入力されるデータの品質を直接確認・保証するものである。IT環境全体を支える管理活動ではないため、全般統制ではなく業務処理統制に該当する。

学習のポイント

全般統制と業務処理統制を、対象範囲と統制目的で区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問8(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針