STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
令和7年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問12
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア顧客価値を創造するために,複数の異なる種類の顧客セグメントをつなぎ合わせ,顧客セグメント間の交流を促進する仕組みを提供するモデルである。
- イ顧客との良好な関係を築き収益拡大を図るために,顧客データベースの構築を前提として,顧客との様々な局面でのコミュニケーションを支援するモデルである。
- ウ製造業において,事業の多角化を図るために,現在の製品の川上となる部品の製造と,川下となる販売事業に同時に進出するモデルである。
- エ複数の異なる仕様の機種やOSで同じように動作するソフトウェアやサービスを提供することによって利用者を増やし,事業拡大を図るモデルである。
解き方のヒントを見る
事業の検討に使う前提をそろえる
ビジネスモデルを考えるときは、判断に用いる前提の範囲をそろえることから始めましょう。示された情報と自分が補った想定を分け、身近な事業の印象だけで条件を付け足していないかを確かめます。
この問題で問われていること
着目するのは、考えている内容がどの前提に基づいているかという一点です。事業についての一般的な知識を使う場合も、その知識が成り立つ条件を無意識に持ち込んでいないか、与えられた情報に照らして点検しましょう。
視点
判断の土台となる前提を、示された条件と自分の想定に分けて整理します。想定を置いた箇所はそのことを意識し、いつの間にか与えられた条件として扱っていないかを振り返りましょう。
確認ポイント
- 判断に使う前提は、示された情報から確認できるか。
- 自分の経験から条件を補っていないか。
- 補った想定を、与えられた条件と混同していないか。
正解と解説を見る
正解
ア
解説
正解はアです。マルチサイドプラットフォームは、異なる種類の顧客セグメントをつなぎ、その間の交流を促進することで価値を生むビジネスモデルです。顧客関係の管理や事業範囲の拡大、対応する動作環境の拡大とは区別します。
異なる顧客層を結ぶ仕組み
アは、複数の異なる種類の顧客セグメントをつなぎ合わせ、顧客セグメント間の交流を促進する仕組みを提供すると説明しています。この顧客層同士を結ぶ役割が、マルチサイドプラットフォームの特徴です。
他のモデルとの比較
イは顧客データベースを使って企業と顧客の関係を管理するCRM、ウは部品製造から販売まで事業範囲を広げる垂直統合の説明です。エは異なる機種やOSに対応するマルチプラットフォームの説明であり、顧客セグメント間の交流を促進するモデルとは意味が異なります。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。複数の異なる種類の顧客セグメントをつなぎ、その間の交流を促進する仕組みによって価値を生む点が、マルチサイドプラットフォームの定義に合います。単に利用者を増やすだけでなく、異なる顧客層の間のやり取りを支えることが、このモデルの特徴です。
選択肢イ
これは不正解だよ。顧客データベースを前提に、顧客との様々な局面でのコミュニケーションを支援し、良好な関係と収益拡大を目指す説明は、CRM(顧客関係管理)に該当します。中心となるのは企業と顧客の関係の管理であり、異なる顧客セグメント間の交流を促進する仕組みとは異なります。
選択肢ウ
これは不正解だよ。現在の製品の川上にある部品製造と、川下にある販売事業に同時に進出する説明は、垂直統合に該当します。製造から販売までの事業範囲を広げることが中心であり、異なる種類の顧客セグメントをつないで交流を促進するマルチサイドプラットフォームの説明ではありません。
選択肢エ
これは不正解だよ。異なる仕様の機種やOSで同じように動作するソフトウェアやサービスを提供する説明は、マルチプラットフォーム対応に該当します。ここで扱う違いは機種やOSという動作環境の違いであり、異なる顧客セグメント間の交流を促進して価値を生む仕組みを説明したものではありません。
学習のポイント
顧客同士を結ぶビジネス上の仕組みと、顧客関係管理・垂直統合・動作環境の共通化との違いを整理しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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