STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

令和7年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

次の記述は,バランススコアカードによる戦略マップの四つの視点において,ある視点とそれ以外の視点との関係性について,R. S. キャプランとD. P. ノートンが説明したものである。説明に該当する視点はどれか。 無形資産は持続可能な価値創造の究極の源泉である。この視点の目的は人材,技術及び組織風土が戦略を支えるためにどのように結びついているのか説明することにある。この視点に関する測定値の改善は,他の三つの視点の業績の先行指標である。

選択肢

  1. ア
    財務の視点
  2. イ
    顧客の視点
  3. ウ
    内部プロセスの視点
  4. エ
    学習と成長の視点
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戦略マップの視点を整理する着眼点

各記述を単独の用語として覚えるのではなく、戦略を実行する流れの中で、何を起点にし、何へつながり、どの成果に関係する役割かという一つの軸で丁寧に読み比べ、全体の関係を整理する。

この問題で問われていること

選択肢の表現に引っ張られず、組織の目的に向けたつながりの中で、その記述が担う位置づけを確認する。前後関係と役割の対応だけに注目し、名称の暗記や細かな語句の印象で判断しない。

視点

戦略上の要素を、個別の名称ではなく、目的に至る流れの中での役割として捉える。各説明がどの位置づけを示すかを、他の要素との関係から落ち着いて整理する。

確認ポイント

  • 各記述が戦略の流れのどの段階を説明しているかを読み取る
  • その役割が、前後の要素とどのような関係を持つ前提かを確認する
  • 表面的な単語ではなく、組織目標への貢献の向きを基準に整理する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

人材、技術、組織風土などの無形資産を整備し、それらが戦略を支える仕組みを示すのは学習と成長の視点です。この視点の改善は、内部プロセス、顧客、財務の成果に先行して現れる指標として扱われる。

理由

学習と成長の視点は、人材の能力、情報技術、組織風土など、持続的な価値創造を支える無形資産を扱う。これらの改善が内部プロセスの向上を促し、さらに顧客価値や財務成果につながるため、他の視点に対する先行指標となる。

比較

財務の視点は最終的な業績、顧客の視点は顧客に提供する価値、内部プロセスの視点は業務上の重要な活動を表します。一方、学習と成長の視点は、それらを実現する基盤となる能力や環境を表している。

選択肢ア

これは不正解だよ。財務の視点は、売上高、利益、投資収益率など、戦略の実行によって最終的に得られる業績結果を表す。人材、技術、組織風土といった無形資産が戦略を支える仕組みや、他の視点に先行する改善を説明する視点ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。顧客の視点は、顧客満足度、顧客維持率、市場占有率など、顧客から見た価値や関係を扱う。設問の中心である人材、技術、組織風土は顧客成果そのものではなく、顧客価値を生み出す前段階の経営基盤である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。内部プロセスの視点は、製品開発、業務品質、業務効率など、戦略を実行するための重要な社内活動を表す。設問は具体的な業務活動ではなく、それらを支える人材、技術、組織風土と、その改善が先行指標になる点を述べている。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。学習と成長の視点は、人材の能力、情報技術、組織風土など、戦略を支える無形資産を扱う。これらの測定値が改善すると内部プロセス、顧客、財務の成果につながるため、他の三つの視点に対する先行指標となる。

学習のポイント

四つの視点の役割と、先行指標・結果指標の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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