STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

令和7年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問4

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プロジェクト開始時点で150百万円の支出を行うIT投資プロジェクトにおいて,3年間の金銭的価値をDCF法で算定した場合,正しい算定結果はa~dのどれか。ここで,割引率は20%で固定とし,キャッシュフローは全て年度末に発生するものとする。また,金銭的価値の算定の際には年度ごとに百万円未満を切り捨てて計算する。
プロジェクト開始時点から3年後までのキャッシュフローと,DCF法による算定結果候補a~dの各年及び合計を示す表。
プロジェクト開始時点から3年後までのキャッシュフローと,DCF法による算定結果候補a~dの各年及び合計を示す表。

選択肢

  1. ア
    a
  2. イ
    b
  3. ウ
    c
  4. エ
    d
解き方のヒントを見る

将来価値を現在視点で見直す

投資の価値を考えるときは、将来に発生する金額をそのまま比べず、評価する時点との距離や前提条件をそろえて捉えることが重要です。各選択肢の説明が同じ観点で整理されているか確認しましょう。

この問題で問われていること

確認の中心は、将来の収入や支出を評価時点との関係でどのように扱う説明になっているかです。金額の大小だけで判断せず、時間の違いを踏まえた比較の考え方に注目してください。

視点

将来の金銭的な効果を比較するときは、評価時点、期間、前提となる見通しがそろっているかを確認します。数値そのものより、比較の基準が一貫しているかという視点で整理しましょう。

確認ポイント

  • 評価する基準時点が、説明全体で一貫しているか
  • 将来の金額と現在の金額を同じ条件で比べているか
  • 期間や見通しなど、比較結果に影響する前提が明示されているか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

DCF法では将来キャッシュフローを開始時点の価値へ割り引き、各年度の端数を切り捨ててから合計するため、aの算定結果が条件と一致する。

理由

各年度末の100百万円を開始時点へ割り引く。1年後は100百万円÷1.2=83.333…百万円を83百万円、2年後は100百万円÷1.2^2=69.444…百万円を69百万円、3年後は100百万円÷1.2^3=57.870…百万円を57百万円とする。合計は−150百万円+83百万円+69百万円+57百万円=59百万円です。

比較

年度ごとに百万円未満を切り捨てる条件なので、端数処理後の現在価値を合計する。将来年度ほど割引期間が長くなり、各年度の現在価値は小さくなる。この条件に一致する算定結果はaです。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。開始時点の価値は、1年後100百万円÷1.2=83.333…百万円を83百万円、2年後は69.444…百万円を69百万円、3年後は57.870…百万円を57百万円とする。合計は−150+83+69+57=59百万円で、aと一致する。

選択肢イ

これは不正解だよ。bの1年後83百万円は条件と整合するが、2年後は100百万円÷1.2^2=69.444…百万円を切り捨てて69百万円、3年後は57.870…百万円を切り捨てて57百万円となる。71、62は年度数に応じた割引結果ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。cは1年後から3年後までをすべて83百万円としているが、各年度末までの経過期間は異なる。2年後は69百万円、3年後は57百万円まで割り引く必要があり、同じ83百万円を繰り返す条件ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。dの2年後96百万円、3年後99百万円は、将来の100百万円を20%で開始時点に割り引いた値を上回っている。正しくはそれぞれ69百万円、57百万円となるため、合計128百万円も条件と一致しない。

学習のポイント

割引期間と年度別の端数処理を正確に区別して計算する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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