STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
令和6年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アPCやスマートフォンなど,使用する機器の性能やソフトウェアの機能に応じて,利用者は情報へのアクセスにフィルターがかかっており,様々な格差が生じている。
- イSNSで一般のインターネット利用者が発信する情報が増えたことによって,Web検索の結果は非常に膨大なものとなり,個人による適切な情報収集が難しくなった。
- ウ広告収入を目的に,事実とは異なるフィルターのかかったニュースがSNSなどを通じて発信されるようになったので,正確な情報を検索することが困難になった。
- エ利用者の属性・行動などに応じ,好ましいと考えられる情報がより多く表示され,利用者は実社会とは隔てられたパーソナライズされた情報空間へと包まれる。
解き方のヒントを見る
情報接触の偏りを考える視点
情報に触れる経路や選び方がどのように関係するかを分けて捉え、表示された内容だけからすぐに結論を出さないことが大切です。影響の向きや範囲も丁寧に確認します。
この問題で問われていること
今回の検討では、情報接触の偏りが生じる場所を一つの視点として、本人の行動、情報提供の仕組み、周囲との関係を分け、どの要素がどの結果に結び付くのかを順序立てて見比べてください。
視点
情報接触を考えるときは、複数の要素を分けて整理し、一つの原因だけで全体を説明しないようにします。接触の経路と、その後に起こる影響を切り離して考えることが重要です。
確認ポイント
- 接触の経路と結果を混同していないか
- 一つの要因だけで全体を説明していないか
- 影響の範囲と因果の向きを分けて見ているか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
フィルターバブルとは、利用者の属性や行動履歴などに応じて情報が選別され、好みに合う情報に囲まれた個別化された情報空間が形成される現象です。
理由
検索サービスやSNSでは、利用者の属性、過去の検索履歴、閲覧行動などをもとに、関心があると推測された情報が優先的に表示されることがある。その結果、利用者は自分に都合のよい情報に囲まれ、実社会に存在する多様な意見や情報から隔てられた状態になり得る。
比較
機器性能による情報格差、情報量の増大による収集困難、虚偽ニュースの拡散は、それぞれ別の問題です。フィルターバブルの中心は、利用者ごとに情報の表示内容がパーソナライズされ、接する情報が偏る点にある。
選択肢ア
これは不正解だよ。本文は機器の性能やソフトウェア機能に応じたアクセス格差を説明しており、デジタルデバイドに近い内容です。フィルターバブルは、利用者の属性や行動履歴などを基に、表示される情報が個人ごとに偏る現象を指すため、論点が異なります。
選択肢イ
これは不正解だよ。本文は、一般利用者の発信増加によって検索結果が膨大になり、情報収集が難しくなったという情報量の問題を述べています。フィルターバブルは、検索結果の量ではなく、利用者に合わせて表示情報が選別されることによる偏りを表します。
選択肢ウ
これは不正解だよ。本文は、広告収入を目的とした虚偽や不正確なニュースの拡散によって、正しい情報の検索が難しくなる問題を説明しています。これは偽情報や誤情報の問題であり、利用者ごとに情報空間が個別化されるフィルターバブルとは異なります。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。利用者の属性や行動などに応じて、好ましいと推測された情報が多く表示されると、利用者が接する情報は個別に偏ります。その結果、実社会とは隔てられたパーソナライズされた情報空間に包まれるという説明は、フィルターバブルの特徴に合致します。
学習のポイント
パーソナライズによる情報の偏りと、他の情報問題との違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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