STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

令和6年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

組み込み型金融(Embedded Finance)の事例はどれか。

選択肢

  1. ア
    金融事業者である銀行が自行のインターネットバンキングサイトで,全銀システムに接続して他の銀行向けの振込サービスを提供する。
  2. イ
    金融事業者である損害保険会社が自社のインターネットサイトで,他社のサービスに接続することなく,火災保険の契約受付を行う。
  3. ウ
    非金融事業者である自動車メーカーが自社のインターネットサイトで,金融機関など他社のサービスに接続することなく,顧客に対して購入希望の自動車の見積りを提供する。
  4. エ
    非金融事業者である百貨店が自社のインターネット販売サイトで,顧客が意識することなくクレジットカード会社のサービスに接続して,あらかじめクレジットカード情報を登録した顧客が購入した商品の代金決済を行う。
解き方のヒントを見る

事例を読むときの着眼点整理

選択肢を判断するときは、単に金融に関係するサービスかではなく、どの主体の機能が別のサービスや利用場面に組み込まれているかという関係に注目し、事例全体の役割分担を丁寧に確認しましょう。

この問題で問われていること

各事例について、金融に関わる役割と、それが提供される場面・主体との結び付きがどこにあるかを一つの軸で確認し、表面的な商品名や業界名だけで判断しないようにしましょう。

視点

事例を読む際は、サービスの名称や見た目よりも、利用者がどの場面で何を受け取り、複数の主体がどの役割を担っているかを整理します。金融に関わる要素が周辺の体験とどう結び付いているかを、事例ごとに同じ観点で確認すると比較しやすくなります。

確認ポイント

  • 提供されるサービスの中心的な場面を確認する
  • 金融に関わる役割と周辺サービスの関係を整理する
  • 名称ではなく、主体間の役割分担に基づいて全体を読み直す
正解と解説を見る

正解

エ

解説

組み込み型金融とは、非金融事業者のサービスや販売サイトなどに、決済・融資・保険といった金融機能を利用者が自然に使える形で組み込むことです。

理由

組み込み型金融では、金融サービスが金融機関の独立したサービスとして提供されるのではなく、非金融事業者の本来のサービスに組み込まれる。利用者は商品購入などの流れの中で、金融機能を意識せず利用できる。

比較

銀行の振込や保険会社の契約受付は金融事業者自身のサービスであり、組み込み型金融の典型ではありません。また、自動車の見積りだけでは金融機能が組み込まれていない。非金融事業者の販売サービスに決済機能を組み込む例が該当する。

選択肢ア

これは不正解だよ。銀行は金融事業者であり、自行のインターネットバンキングで振込サービスを提供している。全銀システムへの接続は金融サービスを支える仕組みだが、非金融事業者のサービスに金融機能を組み込む事例ではなく、通常の銀行サービスに当たる。

選択肢イ

これは不正解だよ。損害保険会社は金融事業者であり、自社のサイトで自社の火災保険を受け付けている。この選択肢は保険会社自身が金融商品をオンラインで提供する例で、非金融事業者の本業に保険機能を組み込んだものではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。自動車メーカーは非金融事業者だが、記載されているのは購入希望車の見積りの提供だけである。金融機関など他社のサービスにも接続しておらず、決済や融資などの金融機能が自動車販売の流れに組み込まれていない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。百貨店は非金融事業者であり、自社の販売サイトで商品の購入手続きを提供している。その流れにクレジットカード会社の決済サービスを利用者が意識しない形で組み込み、商品代金の支払いを実現しているため、組み込み型金融の事例に当たる。

学習のポイント

金融事業者自身のオンライン化と、非金融事業者による金融機能の組込みを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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