STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
令和5年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問14
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア研究の開始までに横たわる障壁
- イ研究の結果を基に製品開発するまでの間に横たわる障壁
- ウ事業化から市場での成功までの間に横たわる障壁
- エ製品開発から事業化までの間に横たわる障壁
解き方のヒントを見る
研究開発と事業化の接点を考える
研究開発と事業化の関係を考えるときは、技術の成立だけでなく、顧客価値、実現可能性、組織の判断、投入時期がどのようにつながるかを整理し、各段階の役割を切り分けて捉えます。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、研究成果そのものの説明と、成果を事業として届けるための判断を混同せず、誰が何を基準に次の段階へ進めるのかという関係性に注目し、この観点に絞って確認します。
視点
研究活動と事業活動は、目的や評価の置き方が異なる場合があります。両者を直線的に結び付けず、成果が次の意思決定にどう受け渡されるかを、価値・資源・不確実性の観点から整理すると、文章の関係を比較しやすくなります。
確認ポイント
- 技術上の成果と事業上の価値が、同じ意味で扱われていないか確認する
- 各段階の判断主体と、次へ進むための評価基準のつながりを確認する
- 時間・資源・不確実性の扱いが、説明全体で一貫しているか確認する
正解と解説を見る
正解
イ
解説
技術経営では、研究成果を実際の製品開発へ結び付ける段階で、技術的成果を事業に展開できない障壁が生じます。この障壁を魔の川と呼びます。
理由
魔の川は、基礎研究や応用研究などで得られた成果を、具体的な製品開発へ移行する際に存在する障壁を指します。研究成果が得られても、製品として実現するには技術面や実用面での検討が必要です。
比較
製品開発から事業化までの障壁や、事業化後に市場で成功するまでの障壁とは区別されます。また、研究開始前の問題を指す用語でもありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。研究の開始までに横たわる障壁は、研究を始める前の段階に関する説明です。魔の川は、研究を開始できるかどうかではなく、研究によって得られた成果を次の開発段階へ移せるかどうかに関係するため、この説明とは段階が異なります。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。魔の川は、研究の結果を基にして製品開発へ進むまでの間に存在する障壁を指します。研究成果が得られても、それを実用的な製品として具体化できるとは限らないため、研究段階と製品開発段階の間にある移行上の困難を表しています。
選択肢ウ
これは不正解だよ。事業化から市場での成功までの間に横たわる障壁は、製品や事業を市場に投入した後、顧客に受け入れられて成功するまでの段階を示しています。これは研究成果を製品開発へ移す魔の川とは、位置する時期が異なります。
選択肢エ
これは不正解だよ。製品開発から事業化までの間に横たわる障壁は、製品として開発されたものを事業として展開する段階に関する説明です。魔の川が対象とするのは、その前段階である研究成果から製品開発へ移行する過程です。
学習のポイント
研究成果から製品開発へ移る段階と、他の障壁の名称を区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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