STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

企業が実施するマクロ環境分析のうち,PEST分析によって戦略を策定している事例はどれか。

選択肢

  1. ア
    購買決定者の年齢層や社会的なポジション,購買に至るプロセスの中で購買行動に影響する要因を把握し,自社の製品の市場投入方法を決定する。
  2. イ
    自社の製品市場に参入してくると見込まれる,別市場の企業の動向を把握し,新製品の開発を決定する。
  3. ウ
    自社の販売力,生産力の評価や自社の保有する技術力を検証し,新しく進出する市場分野を決定する。
  4. エ
    法規制,景気動向,流行の推移や新技術の状況を把握し,自社の製品改良の方針を決定する。
解き方のヒントを見る

分析対象の境界をそろえる

マクロ環境分析では、まず設問が尋ねている「対象領域」の切り分け方に注目し、個別企業の内部事情と外部環境を混同せず、同じ基準で各候補を比較して整理します。判断の軸を途中で変えないことが重要です。

この問題で問われていること

選択肢を読むときは、挙げられた事柄が企業の意思決定の外側にある環境要因として扱われているか、それとも企業内部の資源・活動の説明になっているかという一点を確認してください。

視点

対象を分類するときは、最初に設問の視点と分析の範囲を固定し、各候補を同じ問いに当てはめて比較します。用語の印象や知名度ではなく、どの主体に働きかけ、分析上どの境界に置かれるかを確認すると、判断基準がぶれにくくなります。

確認ポイント

  • 設問が求める分析の範囲を最初に一文で言い換えられるか
  • 各候補を同じ分類基準で読み、途中で判断軸を変えていないか
  • 用語の印象ではなく、設問の視点との関係だけで照合できるか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

PEST分析は、政治、経済、社会、技術の四つの観点から企業を取り巻くマクロ環境を分析し、事業や製品に関する戦略を検討する手法です。

理由

法規制は政治、景気動向は経済、流行は社会、新技術は技術に対応する。したがって、これらの外部環境を把握して製品改良の方針を決めるエが、PEST分析による戦略策定の事例です。

比較

PEST分析は企業の外部にあるマクロ環境を対象とする。一方、顧客の購買行動、競合企業の動向、自社の販売力や技術力は、それぞれ顧客分析、競合分析、内部環境分析に当たる。

選択肢ア

これは不正解だよ。購買決定者の年齢層や購買に至る過程を調べる内容は、顧客の属性や行動を捉える分析である。PEST分析が対象とする政治、経済、社会、技術というマクロ環境を広く確認する記述ではなく、市場投入方法を顧客理解から決める事例なので該当しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。自社の市場に参入する可能性がある別市場企業の動向を把握する内容は、競合となり得る企業の分析に当たる。特定企業の参入や競争上の動きを調査して新製品を決めるものであり、マクロ環境の四つの観点を分析するPEST分析とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。販売力、生産力、保有技術力を評価する内容は、自社が持つ経営資源や能力という内部環境の分析である。新しく進出する市場を決める目的であっても、企業の内側の強みや実力を検証しているため、外部環境を扱うPEST分析の事例にはならない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。法規制は政治、景気動向は経済、流行の推移は社会、新技術の状況は技術に対応する。これらはPEST分析で確認するマクロ環境の要素であり、その変化を把握して自社製品の改良方針を決定しているため、設問に合致する。

学習のポイント

内部資源分析や顧客・競合分析との対象範囲の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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