STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
令和元年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問10
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア価格感度が高い消費者層ではなく高価格でも購入する層をターゲットとし,新製品の導入期に短期間で利益を確保する戦略である。
- イ新製品の導入期に,市場が受け入れやすい価格を設定し,まずは利益獲得よりも市場シェアの獲得を優先する戦略である。
- ウ製品やサービスに対する消費者の値頃感に基づいて価格を設定し,消費者にその製品やサービスへの購買行動を喚起させる戦略である。
- エ補完的な複数の製品やサービスを組み合わせて,個々の製品やサービスの価格の合計よりも低い価格を設定し,売上を増大させる戦略である。
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価格戦略を比較して考える視点
価格戦略を整理するときは、名称の印象だけで判断せず、誰にどのような価値を届け、どの条件で価格を決め、継続的にどんな成果を目指すのかという関係に注目して、順序立てて考えます。
この問題で問われていること
選択肢を比べる際は、価格そのものだけでなく、対象となる顧客、提供する価値、競争環境、実施する時期や目的が互いにどう結び付いているかを一つの軸として確認してください。
視点
価格の決め方を単独の技術として見るのではなく、顧客への価値提案と事業上の目的を実現するための判断として捉え、前提条件との整合性を確認します。
確認ポイント
- 顧客と提供価値の対応が一貫しているか
- 価格を決める前提条件が明確になっているか
- 短期的な結果と継続的な目的を区別できているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
ペネトレーション価格戦略は、新製品の導入期に市場が受け入れやすい低めの価格を設定し、短期的な利益獲得よりも市場シェアの拡大や製品の普及を優先する戦略です。
理由
ペネトレーション価格戦略は、市場への浸透を意味する言葉どおり、新製品の導入時に多くの消費者が購入しやすい価格を設定します。初期の利益を最大化するより、販売量や市場シェアを早期に伸ばすことを重視します。
比較
高価格で短期間に利益を確保する方法はスキミング価格戦略、消費者の知覚価値を基準にする方法は知覚価値価格設定、複数商品を組み合わせて割安にする方法はバンドル価格設定です。
選択肢ア
これは不正解だよ。この説明は、価格感度の低い層を対象に高価格を設定し、新製品の導入期に早期の利益回収を目指す内容である。市場が受け入れやすい価格で普及やシェア拡大を優先するペネトレーション価格戦略とは、対象顧客と価格設定の目的が異なる。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。新製品の導入期に市場が受け入れやすい価格を設定し、まず利益獲得より市場シェアの獲得を優先するという説明は、市場への浸透を重視するペネトレーション価格戦略の特徴と一致している。
選択肢ウ
これは不正解だよ。消費者の値頃感に基づいて価格を設定する説明は、顧客が感じる価値を基準とする知覚価値価格設定に該当する。これはペネトレーション価格戦略のように、導入期の市場浸透やシェア獲得を主目的として定義された説明ではない。また、心理的価格設定とも区別される。
選択肢エ
これは不正解だよ。複数の補完的な製品やサービスを組み合わせ、個別価格の合計より低い価格を設定する説明は、バンドル価格設定の特徴である。導入期に市場が受け入れやすい価格を設定して市場シェアを優先するペネトレーション価格戦略とは、価格の付け方と狙いが異なる。
学習のポイント
導入期の価格水準と、利益より市場シェアを優先する目的を結び付けて覚えます。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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