STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

令和元年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問7

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    外部環境と内部環境の観点から,強み,弱み,機会,脅威という四つの要因について情報を整理し,企業を取り巻く環境を分析する手法である。
  2. イ
    企業のビジョンと戦略を実現するために,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長という四つの視点から事業活動を検討し,アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。
  3. ウ
    事業戦略を,市場浸透,市場拡大,製品開発,多角化という四つのタイプに分類し,事業の方向性を検討する際に用いる手法である。
  4. エ
    製品ライフサイクルを,導入期,成長期,成熟期,衰退期という四つの段階に分類し,企業にとって最適な戦略を立案する手法である。
解き方のヒントを見る

判断の前提となる基準をそろえる

経営戦略の考え方を整理するときは、判断の前提となる基準をそろえることに注目しましょう。用語の印象だけで捉えず、与えられた情報がどの基準に沿って示されているかを丁寧に確認する姿勢が役立ちます。

この問題で問われていること

検討する際は、基準の意味を途中で変えていないかに意識を向けてください。同じ言葉でも受け取り方が揺れると整理が難しくなるので、判断の前提を短く言葉にし、その意味を一貫させて考えましょう。

視点

整理の途中で基準の意味が変わると、情報の捉え方も揺れます。まず自分が置いた判断の前提を確かめ、その意味を保ったまま検討することを意識しましょう。

確認ポイント

  • 判断の前提を言葉にできているか
  • 用語の印象だけで基準を置いていないか
  • 検討の途中で基準の意味が変わっていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

正解はウです。アンゾフの成長マトリクスは、市場と製品をそれぞれ既存と新規に分け、その組合せによって四つの成長戦略を整理し、事業の方向性を検討する手法です。

理由

アンゾフの成長マトリクスでは、既存市場と既存製品の組合せを市場浸透、新規市場と既存製品の組合せを市場拡大、既存市場と新規製品の組合せを製品開発、新規市場と新規製品の組合せを多角化と呼びます。この四つのタイプで事業戦略を分類する説明なので、ウが正解です。既存市場と新規製品の組合せは製品開発であり、多角化は市場と製品の両方が新規となる組合せです。

比較

アは強み・弱み・機会・脅威から環境を分析するSWOT分析、イは四つの視点から戦略を目標や行動計画に具体化するバランススコアカード、エは製品の段階に応じて戦略を検討する製品ライフサイクルの説明です。それぞれ、環境分析、戦略の実行管理、製品の時間的な推移を扱う点で、成長方向を分類するアンゾフの成長マトリクスと区別できます。

選択肢ア

これは不正解だよ。強み・弱み・機会・脅威を整理する説明は、SWOT分析に該当する。強みと弱みは内部環境、機会と脅威は外部環境の要因であり、企業を取り巻く環境を分析するために使う。アンゾフの成長マトリクスは、市場と製品の組合せから事業の成長方向を分類する枠組みである。

選択肢イ

これは不正解だよ。財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長の四つの視点を用いる説明は、バランススコアカードに該当する。企業のビジョンと戦略を具体的な目標や行動計画に結び付ける手法であり、市場と製品によって成長戦略を分類するアンゾフの成長マトリクスとは目的が異なる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。選択肢にある四つのタイプは、市場と製品が既存か新規かという組合せに対応する。既存市場・既存製品は市場浸透、既存市場・新規製品は製品開発、新規市場・既存製品は市場拡大、新規市場・新規製品は多角化であり、事業の方向性を検討する際に用いる。

選択肢エ

これは不正解だよ。導入期・成長期・成熟期・衰退期という四つの段階は、製品ライフサイクルの説明である。製品が市場に登場してから衰退するまでの段階に応じて戦略を検討する。アンゾフの成長マトリクスは、時間的な段階ではなく、市場と製品の組合せで成長戦略を分類する。

学習のポイント

市場と製品の二軸を使い、製品開発と多角化の組合せの違いを正確に区別しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問7(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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