STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
令和元年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問6
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア株式市場で一般株主に対して,一定期間に一定の価格で株式を買い付けることを公告し,相手先企業の株式を取得する。
- イ現経営陣や事業部門の責任者が株主から自社の株式を取得することによって,当該事業の経営支配権を取得する。
- ウ投資会社が,業績不振などの問題を抱えた企業の株式の過半数を取得した上で,マネジメントチームを派遣し,経営に参画する。
- エ買収先企業の資産などを担保に,金融機関から資金を調達するなど,限られた手元資金で企業を買収する。
解き方のヒントを見る
説明の前提と対象範囲を確かめる
企業買収に関する内容を検討するときは、判断の前提となる条件に注目しましょう。自分の経験や印象から条件を補わず、示された情報に基づいて考えることが、内容を落ち着いて理解する助けになります。
この問題で問われていること
着目した内容が、どのような前提の下で述べられているかを確認してください。明示された条件と、自分が当然だと思っている条件を区別し、判断の根拠に無意識の思い込みが入り込んでいないかを点検しましょう。
視点
前提とは、ある内容を考える際に土台として置く条件です。馴染みのある話題でも、普段想定している条件がそのまま当てはまるとは限りません。まずは、示された情報と自分の想定を分けて整理しましょう。
確認ポイント
- 判断の前提を、示された情報から捉えているか
- 示されていない条件を、自分で付け加えていないか
- 馴染みのある事例の前提を、そのまま当てはめていないか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
正解はエです。LBOは、買収先企業の資産などを担保にした借入れを活用し、少ない手元資金で企業を買収する手法です。借入れによる資金調達が特徴になります。
理由
LBOはLeveraged Buyoutの略です。借入れを活用することで、限られた自己資金でも企業を買収できるようにします。エの「買収先企業の資産などを担保に」「金融機関から資金を調達する」という記述が、この特徴に対応しています。
比較
アは公開買付け(TOB)、イは経営陣による買収(MBO)、ウは経営への参画を伴う企業再建を目指す投資の説明です。TOBは、通常の市場内取引ではなく、市場外で期間・価格・数量などを公告して株式を買い付ける制度です。また、MBOは買収主体、LBOは資金調達方法に着目した概念なので、同じ買収が両方に該当する場合もあります。
選択肢ア
これは不正解だよ。一定期間に一定価格で株式を買い付けることを公告する点は、公開買付け(TOB)の説明です。TOBは通常の市場内取引ではなく、市場外で株主から株式を買い付ける制度です。買収資金の調達方法を特徴とするLBOとは異なります。
選択肢イ
これは不正解だよ。現経営陣や事業部門の責任者が、自社の株式を株主から取得して経営支配権を得るのは、MBO(経営陣による買収)の説明です。買収する主体に着目した概念であり、買収先の資産などを担保に資金を調達するLBOとは着眼点が異なります。
選択肢ウ
これは不正解だよ。投資会社が問題を抱えた企業の株式の過半数を取得し、マネジメントチームを派遣して経営に参画する、企業の再建を目指す投資の説明です。取得後の経営改善への関与が中心であり、買収先の資産などを活用する資金調達方法は示されていません。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。LBO(Leveraged Buyout)は、借入れを活用して、限られた自己資金で企業を買収する手法です。買収先企業の資産などを担保に金融機関から資金を調達するという説明は、その特徴に合致します。借入れによって買収に使える資金を増やす点が要点です。
学習のポイント
LBOの資金調達上の特徴を理解し、TOBの買付け手続やMBOの買収主体との違いを整理しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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