STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成28年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

次の条件においてA社の連結損益計算書を作成した場合の連結売上高は何億円か。 〔条件〕 ・A社は,B社の株式の80%を取得している。 ・B社は,C社の株式の60%を取得している。 ・B社は,D社の株式の20%を取得している。ただし,役員の派遣などはない。 ・A社の売上高は,7、000億円であり,その10%は,B社に対するものである。 ・B社の売上高は,3、500億円であり,その20%は,D社に対するものである。 ・C社の売上高は,2、500億円である。 ・D社の売上高は,2、000億円である。 ・A社とB社,B社とD社以外の相互間取引はない。

選択肢

  1. ア
    12、300
  2. イ
    13、000
  3. ウ
    13、600
  4. エ
    14、300
解き方のヒントを見る

連結範囲と取引消去の確認視点

連結財務諸表を考えるときは、まず対象となる単位の関係を整理し、そのうえで企業間の取引がどの範囲に関係するかを切り分けて考えます。個別の処理を暗記せず、両者の対応関係に注目しましょう。

この問題で問われていること

一つの確認軸として、設問に登場する企業・組織の関係と、連結の対象として扱う範囲が対応しているかを見ます。取引の相手と影響する範囲を整理し、論点を混同しないことが重要です。

視点

連結の論点では、対象となる企業や組織のつながりと、そこに登場する取引の関係を分けて整理します。まず全体の構成を把握し、次に各取引がどの関係に属する話なのかを確認すると、検討の順序を保ちやすくなります。

確認ポイント

  • 登場する企業・組織の関係を図式化できるか
  • 連結の対象範囲と取引の当事者を分けて読めているか
  • 一つの取引を全体の論点と混同していないか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

連結売上高は、連結対象となるA社・B社・C社の売上高を合算し、連結会社間であるA社とB社の取引700億円を消去して求める。B社とD社の取引はD社を連結しないため消去しない。

連結範囲の判定

A社はB社を80%保有して支配し、B社はC社を60%保有して支配するため、A社の連結範囲にはB社とC社を含めます。一方、B社のD社株式20%保有は、役員派遣などがなく支配関係も示されないため、D社は連結対象に含めません。

売上高の計算

A社7、000億円+B社3、500億円+C社2、500億円−A社からB社への内部売上700億円(7、000億円×10%)=12、300億円。B社とD社の取引はD社が連結対象外なので消去せず、連結売上高は12、300億円です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。A社はB社を80%保有し、B社はC社を60%保有しているため、B社とC社を連結対象に含めます。合計は7,000+3,500+2,500=13,000億円、A社とB社の内部取引700億円を消去して12,300億円です。

選択肢イ

これは不正解だよ。13,000億円は、A社・B社・C社の売上高を合算しただけの金額です。連結損益計算書では、A社売上高の10%に当たるB社向け700億円を連結会社間取引として消去するため、内部取引の控除が不足しています。

選択肢ウ

これは不正解だよ。13,600億円は、D社の売上高2,000億円を連結に加え、B社・D社間の取引700億円(3,500億円×20%)も消去した場合の値です。しかしD社は20%保有で役員派遣などもなく、連結対象ではありません。

選択肢エ

これは不正解だよ。14,300億円は、D社の売上高2,000億円まで加えたうえで、A社・B社間の700億円だけを消去した値です。D社は連結対象外であり、そもそもD社の売上高を合算できないため、この金額にはなりません。

学習のポイント

連結範囲の判定と内部取引の消去を、金額と単位をそろえて確認する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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