STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成28年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

LBOの説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    株式市場で一般株主に対して,一定期間に一定の価格で株式を買い付けることを公告し,相手先企業の株式を取得する。
  2. イ
    現経営陣や事業部門の責任者が株主から自社の株式を譲り受けることによって,当該事業の経営権を取得する。
  3. ウ
    投資会社が,業績不振などの問題を抱えた企業の株式の過半数を取得した上で,マネジメントチームを派遣し,経営に参画する。
  4. エ
    買収先企業の資産などを担保に,金融機関から資金を調達するなどして,限られた資金で企業を買収する。
解き方のヒントを見る

企業買収手法を整理する視点

企業買収に関する設問では、用語の印象だけで判断せず、取引によって何が移り、誰がどの範囲で意思決定に関わるのかという観点から、各記述の前提と結果を落ち着いて照らし合わせ、文章全体の関係を確認しましょう。

この問題で問われていること

今回の確認では、手法名を暗記するよりも、取引の当事者・対象・意思決定への影響という一つの観点に絞り、問題文の記述がどの関係を説明しているかを丁寧に読み取ります。

視点

取引の名称から連想を広げすぎず、対象となる権利や経営上の関与の範囲を切り分け、説明文の主語と対象が一貫しているかを確認します。個別の手法の定義を先に当てはめるのではなく、記述同士の関係を整理して考えると、用語に引きずられにくくなります。

確認ポイント

  • 取引の当事者と対象が、文中でどのように示されているか
  • 意思決定への関与について、説明の範囲と前提が揃っているか
  • 用語の印象ではなく、記述全体の関係が一貫しているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

LBOは、買収対象企業の資産や将来の収益力などを返済の裏付けとして借入れを行い、自己資金を抑えて企業を買収する手法です。

理由

LBOはLeveraged Buyoutの略で、買収先企業の資産などを担保に借入れを行うなど、買収側の限られた自己資金に借入金を組み合わせて買収する手法です。したがって、資金調達の仕組みが中心的な特徴になる。

比較

一定価格で株式を買い付ける公告はTOB、経営陣などが自社を買収するものはMBOに当たる。投資会社が株式を取得して経営に関与する説明は買収主体や経営参加に関するもので、LBOの本質である資金調達方法を直接示していない。

選択肢ア

これは不正解だよ。一定期間に一定価格で株式を買い付けることを公告し、株式を取得する方法は、株式公開買付け(TOB)の説明である。LBOは株式の買付けを公告する手続ではなく、買収資金を借入れなどで調達する仕組みに着目した用語なので、この説明とは異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。現経営陣や事業部門の責任者が株主から自社株式を取得し、経営権を得る説明は、経営陣による買収であるMBOに該当する。LBOは買収する人物や組織ではなく、買収先の資産などを利用した資金調達の仕組みを表す。

選択肢ウ

これは不正解だよ。投資会社が問題を抱えた企業の株式の過半数を取得し、マネジメントチームを派遣して経営に参画する説明は、投資会社による企業再生や経営参加の特徴を示している。LBOを判断するための借入れなどの資金調達方法が述べられていない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。買収先企業の資産などを担保として金融機関から資金を調達し、買収側の限られた資金で企業を買収する方法はLBOの説明である。借入金を活用して買収規模を大きくする、レバレッジド・バイアウトの特徴を表している。

学習のポイント

TOB、MBO、投資会社による買収と、資金調達に着目したLBOを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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