STITストラテジスト試験 午後Ⅰ
平成26年度秋期 ITストラテジスト 午後Ⅰ 問3
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
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改善の目的と検討内容のつながり
業務改善や情報システムの活用を考えるときは、まず何を目指しているのかを整理しましょう。そのうえで、検討する内容と目的とのつながりに注目し、何を確かめる必要があるかを考えてみてください。
この問題で問われていること
この問題では、示されている内容を、目指す目的との関係という一つの観点から整理してみましょう。目的を自分の言葉で捉え直し、各内容とのつながりを考える際に、どの情報を根拠にしているかを意識してください。
視点
目的と検討内容のつながりを、短い言葉で整理してみましょう。そのつながりを説明するときは、与えられた情報を根拠にし、自分で補った想定が含まれていないかを確かめることが大切です。
確認ポイント
- 目指す目的を自分の言葉で整理できているか
- 検討する内容と目的とのつながりを説明できるか
- そのつながりの根拠を与えられた情報に求めているか
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解説
T社の競争力向上には、セットメニューによる客単価向上、事前調理による提供時間短縮、リアルタイム情報を使った接客改善が必要です。紹介サイトの活用では、メニュー変更の迅速な反映と、サイトと店舗の予約情報の同期を押さえる。
問題の全体像
T社は、競合するU社の進出に対して料理の質や価格帯を上げたが、売上高、来店客数、原価率の改善が必要な状況にある。店舗では、ピーク時の調理遅延、接客の不足、食材の余剰や欠品が生じている。公式の出題趣旨では、競争力向上策の構想力、店舗運営を合理化する具体策の提案力、IT化に伴う問題発見力を問うとしている。各設問では、こうした課題と、オーダエントリシステムや紹介サイトの機能を対応付けて考える。
設問1(1)
〔他社との競合状況〕にある、U社がお得感のあるセットメニューによって客単価を引き上げている点に着目する。T社でも、注文の多い料理に飲物と1~2アイテムを加えることが多く、組合せをセットとして提示する手掛かりがある。公式解答例では「お得感のあるセットメニューを設ける」としている。客が複数の品目を選びやすくなり、1人当たりの注文金額の増加につながる。25字以内では、お得感とセットメニューの導入を押さえる。
設問1(2)
〔ピーク時の対応状況〕では、通常10分で提供できる料理に20~30分掛かり、〔ちゅう房での調理状況〕では、調理手順の異なる注文を順番に処理することが負担になっている。調理がボトルネックなので、料理の提供時間を短縮する具体策が必要です。U社が注文の多いセットメニューを事前に途中まで調理していることが手掛かりとなる。公式解答例では、注文の多いメニューアイテムを事前に途中まで調理しておくとしている。35字以内では、対象が注文の多い料理であることと、事前に途中まで調理することを示します。採点講評では、ちゅう房の負荷軽減を想定しない解答や、「調理効率の向上」など具体性のない解答が指摘されている。
設問2(1)
〔食材の仕入状況〕では、余った高価な食材を低価格の料理に流用し、それでも余れば廃棄している。また、ホールスタッフは余っている食材を使った料理を勧められていない。オーダエントリシステムでは主要食材の残量を確認できるため、注文を受ける時点で余りそうな食材を把握し、その食材を使う料理を勧められる。公式解答例も、この働き掛けを示している。食材を適切な料理として販売する機会を増やすことで、低価格の料理への流用や廃棄を減らす。35字以内では「余りそうな食材を使う料理を客に勧める」という要素を押さえる。
設問2(2)
〔ちゅう房での調理状況〕にある、料理ごとに調理手順が異なり、様々な注文を順番に処理すると余計な手間が掛かる点に着目する。システムの調理待ち状況を確認し、待っている料理と同じ料理の注文を受けられるように客を誘導すれば、同じ手順の調理をまとめやすくなる。公式解答例では「調理待ちのメニューアイテムと同じオーダが取れるように客を誘導する」としている。40字以内では、調理待ちの料理と同じ注文を取るための働き掛けを示します。採点講評では、ホールスタッフが注文受付時に行うことを考慮せず、ちゅう房の調理手順を答えた解答が指摘されている。
設問2(3)
〔ピーク時の対応状況〕では、ホールスタッフが品出しの遅れている事情を説明できず、客への心遣いが不足している。システムでオーダごとの滞留時間を確認できれば、提供が遅れそうな注文を把握できる。公式解答例では、品出しが遅れそうな場合に客へ事情を説明するとしている。滞留時間の把握を、客への具体的な対応につなげることが要点です。30字以内では「品出しが遅れそうな場合は、客に事情を説明する」とまとめられる。
設問3①
〔オーダの受け方とメニューの構成〕では、天候不順などで予定した食材が入荷せず、当日のメニューを変更することがある。〔レストラン紹介サイト〕では、掲載内容と当日の運営状況に差が生じないよう、可変情報を随時差し替える必要があるとされている。公式解答例では、当日のメニュー変更を迅速に紹介サイトへ反映させる仕組みを挙げている。40字以内では、変更対象、反映先、迅速な反映という要素を押さえる。採点講評では、サイトの管理画面の使い方をスタッフに教えるといった準備事項の解答も見られたとされている。ここでは、情報の更新を実現する仕組みを記述する。
設問3②
〔予約の受付状況〕では、電話予約を店の予約管理表に記入している。一方、紹介サイトでも予約を受け付け、サイト内に予約情報を蓄積できるため、予約情報が二つの場所に分かれる。公式解答例では、紹介サイトの予約情報と店の予約管理表を同期させる仕組みを挙げている。両方の予約を整合させ、予約の把握漏れや重複を防ぐために必要です。40字以内では、同期する二つの情報源と同期の仕組みを示します。採点講評では、この仕組みの正答率が低く、二か所に分散した情報を同期する必要性に気付いてほしいとされている。
学習のポイント
改善する指標、利用する情報、実際に行動する担当者を結び付け、具体的な業務改善策として記述する練習をする。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 ITストラテジスト試験 午後Ⅰ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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