STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成26年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

顧客の収益が表のように見込まれるとき,3年間の顧客生涯価値(LTV)は何百万円か。ここで,割引率は10%とし,計算は百万円未満を切り捨てるものとする。
年間収益の単位が百万円の表。1年目から3年目の年間収益は50、10、10、割引係数は1.0、1.1、1.2。年間収益は販売コストを考慮済みで、割引係数はn年目で(1+割引率)のn−1乗の値である。
年間収益の単位が百万円の表。1年目から3年目の年間収益は50、10、10、割引係数は1.0、1.1、1.2。年間収益は販売コストを考慮済みで、割引係数はn年目で(1+割引率)のn−1乗の値である。

選択肢

  1. ア
    65
  2. イ
    67
  3. ウ
    70
  4. エ
    73
解き方のヒントを見る

時点をそろえて価値を捉える

顧客生涯価値の検討では、問題に示された各条件が何を表し、どの時点を基準とした金額として扱われているかを一つずつ確かめることが大切です。条件の意味と基準時点を自分の言葉で整理してから、手順全体の流れを見直しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したい観点は、与えられた数値や条件の一つ一つについて、それがいつの時点の価値を示しているのかを見極めることです。基準時点がそろっていない量同士を扱う場面がないか、手順の各段階で意識してみましょう。

視点

割引という考え方の背景には、同じ金額でも受け取る時点によって評価が変わり得るという発想があります。顧客との関係から生じる価値は複数の時点にまたがるため、個々の量がどの時点を基準に表されているかを意識しておくと、手順の意味を筋道立てて理解しやすくなります。

確認ポイント

  • 示された各数値や条件が、どの時点を基準にした量として述べられているかを確認したか
  • 基準時点の異なる量をそのまま同列に扱っている箇所がないか、手順の各段階で意識したか
  • 自分が整理した手順の各段階について、それぞれ何の時点の価値を扱っているかを説明できるか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

LTVは、各年の年間収益を対応する割引係数で割り引いて合計した現在価値です。50百万円÷1.0+10百万円÷1.1+10百万円÷1.2=約67.42百万円となるため、百万円未満を切り捨てると67百万円です。

理由

表の年間収益は1年目50百万円、2年目10百万円、3年目10百万円です。したがって、計算は50百万円÷1.0+10百万円÷1.1+10百万円÷1.2=約67.424百万円となり、百万円未満を切り捨てて67百万円です。

比較

割引を行わずに合計すると70百万円ですが、2年目と3年目の収益は現在価値が小さくなります。逆に、正の収益を割り引いた合計が、割引前の70百万円を上回ることはありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。設問の条件で計算すると、50百万円÷1.0に、10百万円÷1.1と10百万円÷1.2を加えるため、合計は約67.42百万円です。65百万円は、各年の収益と割引係数を対応させた結果および端数処理後の値と一致しません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。各年の収益を対応する割引係数で現在価値に直すと、50百万円÷1.0+10百万円÷1.1+10百万円÷1.2=約67.42百万円です。百万円未満を切り捨てると67百万円になるため、この値が条件に合います。

選択肢ウ

これは不正解だよ。70百万円は、50百万円+10百万円+10百万円という割引前の単純合計です。設問では割引率10%を反映するため、2年目と3年目の現在価値はそれぞれ10百万円より小さくなり、70百万円にはなりません。

選択肢エ

これは不正解だよ。年間収益を割引前に合計しても70百万円であり、正の割引率を適用した現在価値の合計がそれを上回ることはありません。73百万円は、表の収益総額70百万円および割引条件のいずれとも整合しません。

学習のポイント

割引係数を用いた将来収益の現在価値計算と、端数処理を学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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