STITストラテジスト試験 午後Ⅰ
平成25年度秋期 ITストラテジスト 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題

解き方のヒントを見る
情報と解釈のつながりを確かめる
この分野を学ぶときは、与えられた情報と、そこから自分が読み取った意味とのつながりに注目しましょう。もっともらしい解釈でも、どの情報を根拠にしているかを確かめると、考えを整理しやすくなります。
この問題で問われていること
考える際は、自分の解釈を支える情報が何かという一点を意識してください。与えられた内容をそのまま受け取っている部分と、自分で意味を補っている部分を分けて捉え、根拠とのつながりを確かめましょう。
視点
情報は考えるための材料であり、解釈はその材料に意味を与えるものです。両者を区別すると、自分の考えがどの情報に基づいているかを振り返りやすくなります。
確認ポイント
- 自分の解釈の根拠となる情報を確認したか
- 与えられた情報と自分が補った意味を区別したか
- 情報と解釈のつながりを説明できるか
正解と解説を見る
解説
POS売上情報に顧客属性・購買履歴と市場調査結果を組み合わせ、顧客ごとの購入目的と購入商品を具体化する問題です。その分析を販売促進情報の提供に生かし、さらに顧客の利用場面や仕様への要望をPB商品開発へ反映する流れを押さえる。
問題の全体像
B社は、従来のPOS売上情報分析や広告チラシだけでは顧客ニーズを捉えきれず、販売拡大につながっていない。そこで、ポイントカード会員の属性・購買履歴と市場調査結果を組み合わせ、顧客グループごとの購入目的を仮説として立て、購買分析で検証する計画を策定した。公式の出題趣旨では、こうしたデータ活用による事業拡大計画の立案と施策の推進を評価するとしている。設問は、購入目的と商品の対応、販売促進で提供する情報、PB商品開発に必要な情報収集とシステムへの反映を問う。
設問1(a)
市場調査結果の「週末に両親の家を訪問して、両親と一緒に過ごす子供の家族が増えている」に着目する。65歳以上の主婦を、訪問を受ける高齢の親の立場として捉えると、購入目的は子供の家族と一緒に食事をすることだと考えられる。公式解答例では「週末に訪問してくる子供の家族との食事」としている。25字以内で、週末、訪問してくる子供の家族、食事という要素をまとめる。採点講評では、一般的な状況を書く答案が指摘されており、この事例に即した購入目的を示すことが大切です。
設問1(b)
POS売上情報分析の「週末は、大きな容量の包装で、高い価格帯の食材が多く売れている」を、子供の家族との食事という購入目的に結び付ける。家族が集まる場面と週末の販売傾向を組み合わせ、購入商品の仮説を具体化する。公式解答例では「大きな容量の包装で高い価格帯の食材」としている。25字以内の答案では、大容量の包装、高い価格帯、食材という商品の特徴を押さえる。
設問1(c)
市場調査結果の「“地産地消”をアピールしたメニューを提供するレストランが増えており、消費者の関心を集めている」に着目する。レストラン経営者が食材を購入する目的を、店で提供するメニューの特徴まで具体化する。公式解答例では「“地産地消”をアピールしたメニューの提供」としている。25字以内で、地産地消の訴求とメニューの提供を示します。採点講評では、具体的な仮説に結び付かない答案が指摘されており、単に「店の食材を仕入れる」とするだけでは、この事例の特徴を十分に表せない。
設問1(d)
POS売上情報分析では、地元の農家・企業から仕入れた地元名産の農産品や加工品が継続的に売れている。これを、レストランが地産地消をアピールするメニューを提供するという購入目的に対応させる。公式解答例では「地元名産の農産品や加工品などの食材」としている。25字以内で、地元名産であることと、農産品・加工品という具体的な食材の種類を示します。
設問2(1)
「全てのポイントカード会員に共通して」「新たに提供すべき」という条件を確認する。市場調査では地域のイベントに家族全員で参加するケースが多く、POS売上情報分析ではイベントに関連する商品がよく売れている。この二つを結び付け、広く会員に提供する商品情報を考える。公式解答例では「週末に開催される地域のイベントに関連する商品」としている。30字以内で、週末の地域イベントと関連商品を示します。採点講評では、特定のグループ向けの情報を答えた例が指摘されている。
設問2(2)
団塊ジュニア世代の主婦は、夕食やパーティの献立を決める際に、携帯電話やスマートフォンで配信情報などを調べている。事業拡大計画では、売れ筋商品と一緒に購入された商品をグループ別に把握し、情報収集を行うグループへ提供するとしている。公式解答例では「売れ筋商品とそれとともに購入されている商品」としている。30字以内で、この二種類の商品を示します。組合せの情報が献立を考える材料になる。採点講評では、既に提供している情報や、消費者の意見収集を目的とする情報を答えた例が指摘されている。
設問3(1)
事業拡大計画の「SNSにコミュニティを立ち上げ」「消費者の意見を収集する」に着目する。献立や新商品を様々な利用場面に合わせて提案し、それに対する意見を集めることで、PB商品開発に必要な顧客ニーズを把握する。公式解答例では「SNSにコミュニティを立ち上げて意見を集める。」としている。30字以内で、SNSのコミュニティという収集の場と、意見を集めるという行為を明示する。
設問3(2)①
「これまでに要望として出ている」という条件から、PB商品開発のために行った店頭アンケートの記述を確認する。そこには、家族団らんや友人が集まるパーティなど、新商品を利用したい場面についての意見がある。公式解答例では「顧客が新商品を利用したい場面」としている。20字以内で、顧客、新商品、利用場面を示します。この情報を管理することで、商品をどのような場面のニーズに対応させて開発するかを検討できる。採点講評では、抽象的な情報を答えた例が指摘されている。
設問3(2)②
店頭アンケートで出ているもう一つの要望は、味や容器の形状など、新商品の仕様に関するものです。公式解答例では「味や容器の形状などの新商品の仕様」としている。20字以内で、味や容器の形状という具体例と、新商品の仕様という情報の種類をまとめる。利用場面が商品を使う状況を表すのに対し、仕様は商品そのものに求める特徴を表します。両方を商品開発システムに反映することで、顧客ニーズに合うPB商品の開発につなげる。
学習のポイント
複数の資料から顧客の行動を結び付け、設問が求める対象と具体性に合わせて答案を絞る。既存施策と新たな施策、情報収集方法と管理する情報を区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ITストラテジスト試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針