STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
平成25年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問20
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア1人又は数人が全工程を担当する方式であり,作業内容を変えるだけで生産品目を変更でき,多品種少量生産への対応が容易である。
- イ後工程から,部品納入の時期,数量を示した作業指示書を前工程に渡して部品供給を受ける仕組みであり,在庫を圧縮することができる。
- ウ生産設備である工場をもたないので,資金が固定化せず,需給変動や製品ライフサイクルに伴うリスクが低減できる。
- エ生産設備をもたない複数の企業の製造を請け負うことによって,効率の良い設備運営や高度な研究開発を行える。
解き方のヒントを見る
事業形態を見分けるための視点
企業の事業形態を考えるときは、製品やサービスが利用者に届くまでの流れを分解し、各工程を誰が担い、どの部分で価値を生み出しているかという観点で整理しましょう。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、企業が担う役割だけでなく、他社との分担関係や事業全体の流れにも注目し、説明がどの範囲を対象としているかを確認することに集中しましょう。
視点
事業形態は、企業単体の活動だけでなく、企画・開発・生産・販売などの工程をどの主体が担当しているかという分業の構造から捉えると、各説明の着眼点を整理しやすくなります。
確認ポイント
- 企業が担う役割と、他の主体に委ねる役割を分けて読めているか確認する
- 製品やサービスが届くまでの工程を、順序立てて整理できているか確認する
- 説明が企業の機能・分業・価値創出のどの観点に重点を置くか確認する
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
ファブレスとは、生産設備を自社で保有せず、製造を外部企業へ委託する事業形態です。設備投資を抑えられるため、需要変動や製品ライフサイクルによるリスクを低減しやすい。
理由
ファブレス企業は、工場などの生産設備を自社で持たず、製品の企画・設計・販売などに注力し、製造を外部企業へ委託する。大規模な設備投資が不要なため、資金が設備に固定化することを避けられる。
比較
アは作業者が全工程を担当するセル生産方式、イは後工程の要求に基づき部品を供給するかんばん方式の説明です。エは自社設備を持たない企業が他社の製造を請け負う内容で、ファブレス企業の特徴とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。1人又は数人が全工程を担当し、作業内容を変えて多品種少量生産に対応する説明は、セル生産方式の特徴である。ファブレスは作業者の担当範囲ではなく、生産設備を自社で保有するか、製造を外部へ委託するかに関する事業形態である。
選択肢イ
これは不正解だよ。後工程が必要な時期と数量を示して前工程から部品を受け取る仕組みは、かんばん方式などの後工程引取りの説明である。在庫圧縮には関係するが、ファブレスのように企業が生産設備を持たないことを示す説明ではない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。ファブレス企業は生産設備である工場を自社で保有せず、製造を外部企業へ委託する。そのため設備投資による資金の固定化を抑えられ、需要変動や製品ライフサイクルの変化に伴う事業リスクを低減しやすい。
選択肢エ
これは不正解だよ。生産設備を持たない複数企業の製造を請け負い、設備運営や研究開発を行うという説明は、製造を受託する企業側の役割に近い。ファブレスは自社が製造設備を持たず、他社へ製造を委託する側の事業形態である。
学習のポイント
ファブレスと、セル生産方式・かんばん方式・受託製造の違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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