STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成25年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

エンタープライズアーキテクチャを説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    今まで開発してきた業務システムをビジネス価値とソリューション品質の2軸で分析し,業務システムごとの改善の方向を決定する。
  2. イ
    既存の業務と情報システムの全体像及び将来の目標を明示することによって,ITガバナンスを強化し,経営の視点からIT投資効果を高める。
  3. ウ
    財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の四つの視点から評価指標を設定し,IT投資による組織全体への効果を的確に管理する。
  4. エ
    情報システムの開発・保守とその組織運営の現状を調査し,ソフトウェアプロセスの成熟度を評価して,プロセス改善の方向を決定する。
解き方のヒントを見る

役割のつながりを確認する視点

この分野では、個別の用語を暗記するより、組織の目的と現状を起点に、要素同士の関係や変化の方向を順に整理して考え、説明全体の整合性を丁寧に確かめることが大切です。

この問題で問われていること

選択肢を読む際は、そこに書かれた説明の起点と、他の要素との関係が一貫しているかという一点に注目し、文中の主語と結び付きを対応させて確認してください。特に、関係の向きが途中で変わっていないかを見ます。

視点

用語の意味を単独で当てはめず、説明の主語、対象となる範囲、関連する要素を読み取り、全体の目的とのつながりを図式化せず言葉で整理します。判断は、記述された関係が問いの文脈と無理なく対応するかを確かめる順序で行いましょう。

確認ポイント

  • 説明の主語が何を指しているかを確認する
  • 主語と関連要素の結び付き方を確認する
  • 問いの文脈に対して関係の説明が一貫しているか確認する
正解と解説を見る

正解

イ

解説

エンタープライズアーキテクチャは、組織全体の業務と情報システムを体系的に整理し、現状と将来の目標を明確にする考え方です。これにより、ITガバナンスの強化や経営視点での投資効果向上につなげる。

理由

エンタープライズアーキテクチャは、業務、データ、アプリケーション、技術などを組織全体の視点で整理し、現状と将来像の差を踏まえてITの方向性を示します。経営戦略との整合を図る点が重要です。

比較

二つの評価軸による業務システム分析は個別システムの改善判断、四つの視点による指標管理はバランススコアカード、ソフトウェアプロセスの成熟度評価は開発・保守プロセス改善の手法であり、いずれも対象範囲や目的が異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。ビジネス価値とソリューション品質の二軸で既存の業務システムを分析し、個々のシステムの改善方向を決める内容である。組織全体の業務と情報システムの現状・将来像を示すエンタープライズアーキテクチャの説明ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。既存の業務と情報システムの全体像、さらに将来の目標を明示することは、エンタープライズアーキテクチャの中心的な役割である。その結果としてITガバナンスを強化し、経営の視点からIT投資効果を高められる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点で評価指標を設定するのは、バランススコアカードの考え方である。IT投資効果の管理に使えるが、全社の業務と情報システムの将来構想を示す説明ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。情報システムの開発・保守や組織運営を調査し、ソフトウェアプロセスの成熟度を評価して改善方向を決める内容は、開発・保守プロセスの改善に関するものである。企業全体の業務と情報システムの構想を示すものではない。

学習のポイント

個別評価手法や成熟度評価と、全社的なIT構想を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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