STITストラテジスト試験 午後Ⅰ
平成23年度秋期 ITストラテジスト 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
解き方のヒントを見る
業務改善を考える視点
健康情報システムの活用を考えるときは、導入手段そのものではなく、保健指導を含む業務の目的と、得られる変化がつながっているかを一貫して見直すことが大切です。
この問題で問われていること
業務上の目的、扱う情報、関係者の判断や支援、評価方法のつながりに注目し、説明の流れに無理や飛躍がないかを確認してください。
視点
業務改善では、情報を集めること自体を目的にせず、現場の課題をどう捉え、関係者がどの場面で活用し、その結果をどう振り返るかという連続した視点で整理します。
確認ポイント
- 示されている目的と、改善したい業務上の課題が同じ方向を向いているか。
- 情報の扱いと、現場で行う判断・支援との関係が自然に説明できるか。
- 実施後の変化を確認する観点が、最初の目的と対応しているか。
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解説
B社の健康診断、保健指導、健康増進に関する分散管理の問題を、健康情報システムによる一元管理とデータ分析で改善する事例です。
問題の全体像
B社では、健康診断結果や面談記録が各健康管理室で紙管理され、異動時の情報取りまとめや受診日の変更調整に手間が掛かっている。また、特定保健指導の未受講者や健康保険組合の施策効果も十分に把握できていない。そこで、健康診断管理、情報分析、保健指導情報管理を備えたシステムを導入し、個人への指導だけでなく、相談傾向や医療費との関係を分析して健康施策に生かす点が出題の狙いです。
設問1(1)
従業員が予定日を忘れたり業務予定を入れたりすることが問題なので、受診計画を作成した後、受診予定日の一定期間前に従業員本人と直属の上司へ受診案内を行う。公式解答例も、計画に基づく事前の本人・上司への通知を示している。40字以内では、対象者と通知時期を押さえる。
設問1(2)
現在は従業員が異動すると、異動元の健康管理室が受診結果を取りまとめ、異動先からの要求に応じて提供している。導入後は過去5年分を含む結果をデータベースで共有できるため、この取りまとめ業務を削減できる。公式解答例は、異動した従業員の健康診断受診結果の取りまとめを挙げている。
設問2(1)
特定保健指導対象者には定期的なフォローが必要だが、業務多忙で受けていない者がいる。システムでは体重、体脂肪率、血圧の毎週の測定結果と毎日の歩数を記録できるため、その記録に応じて指導する内容を書く。公式解答例も、これらの測定結果と歩数記録に応じた指導を示している。
設問2(2)
配偶者の健康改善が目的であり、健康保険組合には配偶者の健康診断受診結果がデータベース化されている。したがって、単なる一般的な健康情報ではなく、健康診断結果に基づく成人病予防情報を提供する。30字以内では、診断結果との関連と予防情報を簡潔に示す。
設問3(1)
管理本部と健康推進本部は、データベースに登録された面談記録を社内セミナのテーマ検討に利用する。面談記録は健康相談とメンタル相談に分類されるため、全国の記録に占める両者の比率を見れば、従業員の相談傾向を把握できる。公式解答例は、この比率を参考情報としている。
設問3(2)
健康保険組合は、特定保健指導を強化して医療費を削減したいが、現状では両者の関係や効果を評価できていない。そこで、会社が行った特定保健指導の情報と医療費の関係を分析し、指導による効果を評価する。採点講評では、情報提供ではなく、医療費との関係分析と効果評価を書くことが重視されている。
学習のポイント
業務上の問題を情報活用による改善策へ具体化する力を身につける。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 ITストラテジスト試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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