STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成22年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

問11 市場で競合する二つの銘柄A,B間の推移確率行列は,表のとおりである。例えば,今回Aを購入した人が次回にBを購入する確率は,20%である。AとBの市場シェアが,それぞれ50%であるとき,全員が2回購入した後の市場シェアはどうなるか。
今回の銘柄A・Bから次回の銘柄A・Bへの推移確率行列。
今回の銘柄A・Bから次回の銘柄A・Bへの推移確率行列。

選択肢

  1. ア
    Aのシェアは10%上がり,Bのシェアは10%下がる。
  2. イ
    Aのシェアは10%下がり,Bのシェアは10%上がる。
  3. ウ
    Aのシェアは14%上がり,Bのシェアは14%下がる。
  4. エ
    Aのシェアは14%下がり,Bのシェアは14%上がる。
解き方のヒントを見る

市場推移を読むための視点

市場シェアの変化を考えるときは、各時点の状態と時間の経過による関係を切り分け、与えられた条件がどの範囲に適用されるかを丁寧に確認し、表記の順序にも注意しましょう。

この問題で問われていること

確認する観点は、状態を表す並びと、ある時点から次の時点へ移る関係の対応です。記号や数値を急いで計算せず、問題文の定義と順序が一致しているかを丁寧に見直してください。

視点

時系列のデータを扱う問題では、対象となる状態、観測する時点、状態間の関係を同じ基準で整理すると、読み違いを減らせます。まず対応関係を言葉で確認し、その後に必要な比較を行うのが基本です。

確認ポイント

  • 状態や項目の並び順を、問題文の定義と照合する
  • 比較する時点が同じ基準でそろっているか確認する
  • 各関係がどの対象間を表すかを言葉で言い換えて確認する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

初期シェア50%ずつに推移確率を1回適用するとAは60%、Bは40%になる。さらに同じ行列をもう1回適用するとAは64%、Bは36%となるため、初期からの差はAが14ポイント増、Bが14ポイント減です。

理由

1回後のAのシェアは、Aからの購入継続分とBからAへ移る分を合計して、50%×0.8+50%×0.4=60%となる。Bは40%です。

2回後の比較

2回後はA=60%×0.8+40%×0.4=64%、B=60%×0.2+40%×0.6=36%となる。初期の50%と比べ、Aは14ポイント増、Bは14ポイント減です。

選択肢ア

これは不正解だよ。初期のA、Bは各50%で、行列を2回適用すると最終的にAは64%、Bは36%になる。したがってAは14ポイント増、Bは14ポイント減であり、増減方向は合うものの、10%という変化量が設問の条件から得られる値と一致しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。計算では2回後の市場シェアはA64%、B36%となり、初期50%からAは14ポイント増、Bは14ポイント減である。したがって、Aが10ポイント下がりBが10ポイント上がるという選択肢は、増減方向と変化量の両方が異なる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。1回後はA=50%×0.8+50%×0.4=60%、B=40%となる。2回後はA=60%×0.8+40%×0.4=64%、B=60%×0.2+40%×0.6=36%である。よって初期50%との差はAが14ポイント増、Bが14ポイント減である。

選択肢エ

これは不正解だよ。2回後はA64%、B36%なので、初期50%との差はAが14ポイント増、Bが14ポイント減である。14ポイントという大きさは合うが、選択肢はAを下げBを上げるとしており、推移確率から得られる増減方向を反対にしている。

学習のポイント

推移確率行列を市場シェアに適用する計算と、割合の差分の読み取りを学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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