STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成22年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

IT投資案件Xにおいて,投資効果をNPVで評価する場合の算出式はどれか。 案件X(割引率:2.5%)
案件X(割引率:2.5%)。案件X(割引率2.5%)の年別キャッシュフロー表。年0はキャッシュアウト200で、キャッシュインは空欄。年1〜5のキャッシュインは順に100、90、80、60、50で、キャッシュアウトは空欄。
案件X(割引率:2.5%)。案件X(割引率2.5%)の年別キャッシュフロー表。年0はキャッシュアウト200で、キャッシュインは空欄。年1〜5のキャッシュインは順に100、90、80、60、50で、キャッシュアウトは空欄。
選択肢。選択肢ア〜エの数式。いずれも−200に分数5項を足す形。アは分母が0.025の1〜5乗、イは0.025の5〜1乗。ウは分母が1.025の1〜5乗、エは1.025の5〜1乗。分子はどれも順に100、90、80、60、50。
選択肢。選択肢ア〜エの数式。いずれも−200に分数5項を足す形。アは分母が0.025の1〜5乗、イは0.025の5〜1乗。ウは分母が1.025の1〜5乗、エは1.025の5〜1乗。分子はどれも順に100、90、80、60、50。

選択肢

  1. ア
    −200+100/0.025+90/0.025²+80/0.025³+60/0.025⁴+50/0.025⁵
  2. イ
    −200+100/0.025⁵+90/0.025⁴+80/0.025³+60/0.025²+50/0.025
  3. ウ
    −200+100/1.025+90/1.025²+80/1.025³+60/1.025⁴+50/1.025⁵
  4. エ
    −200+100/1.025⁵+90/1.025⁴+80/1.025³+60/1.025²+50/1.025
解き方のヒントを見る

判断に使う条件の対応を確かめる

IT投資の評価を考えるときは、判断に使う情報と、その情報が前提とする条件の対応に注目しましょう。知っている手順をすぐに当てはめず、同じ条件の下で扱える情報かを整理することが出発点です。

この問題で問われていること

この分野では、示された情報について、どの条件に結び付いた情報なのかを確かめることが大切です。検討の途中で前提を取り違えていないか、情報と条件の対応だけに絞って確認しましょう。

視点

情報の意味は、それを扱う条件と合わせて整理します。考える際には、自分で補った条件と、与えられた条件を混同していないかを確かめましょう。

確認ポイント

  • 各情報が前提とする条件を確認したか
  • 情報と条件の対応を一貫して扱っているか
  • 明示されていない条件を勝手に補っていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

正解はウです。NPVは将来の各年の収入を投資開始時点の現在価値に換算し、初期投資額を差し引いて求めます。割引率2.5%では、各収入を1.025の経過年数乗で割ります。

現在価値による算出

t年後の収入の現在価値は、その収入÷(1+r)^tで求めます。r=0.025とすると、NPV=−200[金額単位]+100[金額単位]/1.025+90[金額単位]/1.025²+80[金額単位]/1.025³+60[金額単位]/1.025⁴+50[金額単位]/1.025⁵≒156.06[金額単位]となります。指数は収入が発生するまでの年数です。図表には通貨名や倍率の記載がないため、金額単位は図表と同じものを用います。年0の支出200は基準時点の金額なので、そのまま差し引きます。

各式の検算と相違

アは分母の底が0.025なので、計算結果は−200+4、000+144、000+5、120、000+153、600、000+5、120、000、000=5、278、867、800です。イは同じ底に加えて指数も逆順で、−200+10、240、000、000+230、400、000+5、120、000+96、000+2、000=10、475、617、800です。エは底が1.025ですが指数が逆順で、各収入の現在価値は順に約88.38543、81.53556、74.28795、57.10886、48.78049となり、NPVは約150.10です。いずれも図表と同じ金額単位で計算しており、ウとの差は単位ではなく割引の底や適用する年数によって生じます。

選択肢ア

これは不正解だよ。分母の底が0.025となっており、割引率だけで割っている。1年目の100は4,000となり、正しい現在価値の約97.56と一致しない。全項の合計から200を引くと5,278,867,800となる。金額単位は図表と同じで、相違は割引方法にある。

選択肢イ

これは不正解だよ。分母の底が0.025である上、指数が5、4、3、2、1と逆順になっている。1年目の100は100÷0.025⁵=10,240,000,000となり、全体は10,475,617,800となる。金額単位は図表と同じで、割引の底と各収入までの年数の両方が条件に合わない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。割引率2.5%に対する割引の底は1+0.025=1.025である。1年目の100から5年目の50まで、それぞれの年数を指数にして現在価値へ換算している。年0の支出200を差し引いたNPVは約156.06となり、金額単位は図表と同じである。

選択肢エ

これは不正解だよ。分母の底1.025は適切だが、各収入に対応する指数が逆順になっている。1年目の100は5年分で割り引かれて約88.39となり、5年目の50は1年分で約48.78となる。NPVは約150.10となるが、金額単位ではなく割り引く期間の対応が条件と異なる。

学習のポイント

割引率と割引計算の分母を区別し、各収入の発生年と指数を対応させることを学びましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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