STITストラテジスト試験 午後Ⅰ
平成21年度秋期 ITストラテジスト 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
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要件整理で見るべき一つの視点
この種の問題では、関係者が共有したい目的と、再構築によって変わる業務上の前提を切り分けます。そのうえで、情報の意味、利用場面、確認者、合意の範囲を順に整理し、要件同士のつながりを落ち着いて確認してください。
この問題で問われていること
一つの観点に絞るなら、情報が誰の判断や作業に使われるのかを確認してください。その利用目的と判断の前提が部門をまたいでも同じ意味で共有されるか、関係者の認識を照らし合わせて見極めることが大切です。
視点
要件を考えるときは、情報そのものだけでなく、利用する主体、利用する場面、期待される判断との関係を整理します。表現の違いが単なる呼び方なのか、意味や責任範囲の違いなのかを確認し、関係者の認識をそろえる視点を持ちましょう。
確認ポイント
- 誰がその情報を使い、どの判断や作業につなげるのか。
- 部門ごとに同じ言葉の意味や前提がずれていないか。
- 再構築後も確認すべき利用目的と責任の境界が保てるか。
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解説
C社では部門ごとに個別構築したシステム間で情報が共有されず、顧客対応、プロジェクト採算、購買交渉に問題が生じていた。新システムで情報を一元化し、各部門の業務改善につなげる点が中心テーマです。
問題の全体像
C社は営業、開発、購買の各部門が個別システムを運用してきたため、顧客情報、稼働情報、プロジェクト情報、発注情報などが一致せず、情報共有にも支障があった。再構築では、共通データベースを中心に、顧客への更新提案、プロジェクト採算の早期把握、購買交渉、顧客訪問後の対応を改善する。さらに、既存パッケージに不足するハードウェア開発機能とパートナ会社選定情報を追加することが狙いです。
設問1(1)
営業部門では、納入済みシステムやハードウェア製品の稼働時期・構成が営業部門と開発部門で不一致であり、稼働時期によってはサポート期限切れや部品劣化が起きる。したがって、稼働時期を基に対象製品を確認し、更新を提案する内容を書く。公式解答例も、稼働時期を基に対象を確認して更新提案を行うとしている。
設問1(2)
開発部門は、品質だけでなく、原価についても月次で評価し、問題を早期に検出したいと要望している。新システムには月別・工程別の原価予定と実績を管理する機能があるため、毎月両者を比較し、差が大きい場合に警告するという流れを示します。公式解答例も、月ごとに予定と実績を評価し、差が大きい場合に警告するとしている。
設問2(1)
購買部門は、パートナ会社への発注額が多いほど有利に交渉できると考えている。開発管理の発注計画には、発注予定時期と予定金額が蓄積されるため、複数案件の発注予定金額を集計し、総額を根拠に価格交渉を行う。公式解答例も、発注計画から予定金額を集計して価格を折衝するとしている。
設問2(2)
開発部門だけで顧客訪問した際の質問が営業担当者にメールや電話で伝えられても、対応忘れが発生している。そこで、顧客訪問時の質問内容と、回答日・回答者・回答内容などの回答状況をシステムで営業部門と開発部門が共有する。公式解答例も、質問内容と回答状況を両部門で共有するとしている。
設問3(1)
ハードウェア開発では、顧客の運用条件・設置条件の記述が担当者によって不十分なため、設計変更や納期・金額交渉が発生している。したがって、運用条件と設置条件を入力でき、主要項目の妥当性を確認できる機能を追加する。公式解答例も、この入力機能と主要項目の妥当性チェックを挙げている。
設問3(2)
パートナ会社の選定では、品質・コスト・納期の評価に加え、顧客の要求する情報セキュリティ水準を満たすことが重要です。本文では、パートナ会社から誤送信防止やIDカード紛失防止などの活動報告を受けているため、その情報セキュリティ強化活動の評価結果を管理する。公式解答例も、この評価結果を管理情報としている。
学習のポイント
業務上の事実を、必要な機能・情報・改善効果へ結び付けて短文で表現する練習が重要です。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ITストラテジスト試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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