STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
平成21年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問24
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア効果の現在価値と投資額の差がゼロになる資本コストを求める。
- イ投資額に対してどれだけ利益を生み出しているかを求める。
- ウ投資額を回収するのに必要な期間(年数)を求める。
- エ利益から資本費用(投資額×資本コスト)を引いて金額を求める。
解き方のヒントを見る
指標の算出条件を整理する視点
財務・経営指標を考えるときは、まず何を測る指標なのかを確認し、構成する数値が表す対象・期間・単位の対応関係に注目して整理しましょう。
この問題で問われていること
一つの観点として、指標を構成する数値が同じ対象や期間を前提としているかに集中し、計算結果ではなく、指標の意味との対応関係を選択肢ごとに確認してください。
視点
指標は名称や数値の印象だけで判断せず、構成要素同士が同じ前提で結び付いているかを確認すると、概念の取り違えを避けやすくなります。
確認ポイント
- 指標が表そうとしている対象を確認する
- 構成する数値の対象や期間が対応しているか見る
- 単位や尺度の違いが意味を変えていないか確認する
正解と解説を見る
正解
エ
解説
EVAは、事業で得た利益から、投下資本に資本コストを乗じて算出した資本費用を差し引き、企業が資本コストを上回る価値を生み出したかを金額で評価する指標です。
理由
EVAは、利益から資本費用を控除して求めます。式で表すと、EVA=利益-(投資額×資本コスト)です。したがって、資本を使うことに伴う費用を考慮した後に、どれだけ経済的価値を生み出したかを金額で示します。
比較
資本コストを求める方法、投資額に対する利益の割合、投資回収までの年数は、それぞれ別の財務指標や評価方法です。EVAは割合や期間ではなく、利益から資本費用を差し引いた残額を評価する点がポイントです。
選択肢ア
これは不正解だよ。効果の現在価値と投資額の差がゼロになる資本コストを求める方法は、投資案件の割引率を評価する考え方であり、EVAそのものの算出方法ではありません。EVAは既に設定された資本コストを用いて、利益から資本費用を差し引きます。
選択肢イ
これは不正解だよ。投資額に対してどれだけ利益を生み出したかを求めるのは、利益を投資額との割合で評価する考え方です。EVAは利益の割合を求める指標ではなく、投下資本に資本コストを適用した資本費用を利益から控除し、金額で表します。
選択肢ウ
これは不正解だよ。投資額を回収するのに必要な期間を求める方法は、回収期間法に当たる考え方です。EVAは投資回収までの年数を測るものではなく、利益から資本費用を差し引いた結果によって、資本を使った後の経済的価値を評価します。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。EVAは、利益から資本費用を引いて求める経済的付加価値です。資本費用は投資額×資本コストで計算するため、式はEVA=利益-(投資額×資本コスト)となります。資本を利用した負担を考慮後の価値を金額で示しています。
学習のポイント
利益から資本費用を差し引く金額指標として、投資評価の類似概念と区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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