STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成23年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問24
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア企業の全体業務と使用される情報の関連を整理し,情報システムのあるべき姿を明確化すること
- イシステム化の範囲や開発規模を把握し,システム化に要する期間,開発工数,開発費用を見積もること
- ウ情報システムの構築のために必要なハードウェア,ソフトウェア,ネットワークなどの構成要素を洗い出すこと
- エ情報システムを実際に運用するために必要なユーザマニュアルや運用マニュアルを作成するために,業務手順を確認すること
解き方のヒントを見る
目的と手段を区別して読み解く
計画策定の中で、ある成果物を定義する理由を問われたときは、その成果物が何のために作られ、後続のどの検討に生かされるかという位置づけに着目することが大切です。作業内容そのものと目的を混同しないよう意識しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは作業の手順や細部ではなく、その定義を行う理由です。計画全体の流れの中でその成果物がどの段階に置かれ、何を判断する材料になるのかを自分の言葉で説明できるかを確かめながら検討してください。
視点
計画策定の問題では、ある成果物について三つの観点が混ざって示されることがよくあります。一つ目は何をするか(手段)、二つ目はなぜするか(目的)、三つ目はその結果何が得られるか(効果)です。用語の意味を覚えるだけでは足りません。その成果物が計画プロセスのどこに位置し、誰が何のために使うのかまで整理しておくと、目的を問う設問に対応しやすくなります。
確認ポイント
- 記述が作業の中身を述べているのか、作業を行う理由を述べているのかを区別できているか
- その成果物が計画プロセスのどの段階で作られ、何に使われるかを説明できるか
- 用語の響きや一部の語句の一致だけで判断せず、目的として筋が通るかを確かめたか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
全体最適化計画策定の段階で業務モデルを定義するのは、企業の全体業務と使われる情報の関連を整理して、情報システムのあるべき姿をはっきりさせるためだよ。だから正解はアになる。イ・ウ・エは、それより後の個別計画・設計・運用準備の作業だよ。
理由
全体最適化計画は、部門ごとにばらばらに最適化するのをやめて、企業全体として情報システムの方向性を決めるための計画だよ。この段階で業務モデルを定義すると、全社の業務と、そこで使われる情報の関連が整理できる。その結果を基に、情報システムのあるべき姿を明確にするんだ。これがアの内容とぴったり合うよ。
比較
イの期間・工数・費用の見積りは、個別のシステム化計画や開発プロジェクトの計画で行う作業だよ。ウのハードウェア・ソフトウェア・ネットワークなどの構成要素の洗い出しは、構築方式や設計を検討する段階の作業。エのマニュアル作成に向けた業務手順の確認は、導入・運用の準備段階の作業だよ。どれも全体最適化計画で業務モデルを定義する目的ではないね。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。全体最適化計画策定では、個別のシステムを作る前に、企業全体の業務とそこで使われる情報の関連を業務モデルとして整理するよ。こうすることで部門ごとの部分最適にならず、全社として情報システムがどうあるべきかを明らかにできる。設問の目的に一番合っているね。
選択肢イ
これは不正解だよ。システム化の範囲や開発規模を把握して、期間・開発工数・開発費用を見積もるのは、個別のシステム化計画や開発プロジェクトの計画段階で行う作業だよ。業務モデルなどを基にして後から行う検討で、全体最適化計画で業務モデルを定義する目的そのものではないね。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなどの構成要素を洗い出すのは、システムの構築方式や設計を検討する段階の作業だよ。業務モデルは業務と情報の関係を表すもので、技術的な構成要素を洗い出すことを目的にしているわけではないんだ。
選択肢エ
これは不正解だよ。ユーザマニュアルや運用マニュアルを作るために業務手順を確認するのは、システムの導入・運用に向けた準備段階の作業だよ。業務手順を扱う点は似ているけれど、全体最適化計画策定の段階で業務モデルを定義する目的とは、時期も狙いも違うんだ。
学習のポイント
全体最適化計画における業務モデルの役割と、後の工程の作業との違いを区別しよう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針