SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

令和6年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

JIS Q 27000:2019(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)における用語の定義として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    トップマネジメントとは,リスクを運用管理することについて,アカウンタビリティ及び権限をもつ人又は主体のことである。
  2. イ
    リスクアセスメントとは,リスクを修正するプロセスのことであり,リスクを生じさせる活動を開始又は継続しないと決定することによって,リスクを回避することを含む。
  3. ウ
    リスク評価とは,リスク及び/又はその大きさが受容可能か又は許容可能かを決定するために,リスク分析の結果をリスク基準と比較するプロセスのことである。
  4. エ
    リスク分析とは,リスクを発見,認識及び記述するプロセスのことであり,リスク源,事象,それらの原因及び起こり得る結果の特定が含まれる。
解き方のヒントを見る

用語定義を読むための一つの視点

用語の説明を読むときは、文中で示される対象・目的・役割の関係に注目し、知っている単語の印象だけで判断せず、説明全体の範囲と前提を丁寧に照合しましょう。文全体の意味も捉えましょう。

この問題で問われていること

各選択肢を個別の知識として覚えているかではなく、定義が述べる対象と、その対象に関する説明の結び付きが一貫しているかを確認することに集中しましょう。特定の言葉の連想には寄り過ぎないことが大切です。

視点

定義は、対象とその説明の関係を示す文章として読みます。用語から連想する印象や周辺知識を広げるより、説明の中心となる関係が文全体で保たれているかを落ち着いて確認してください。

確認ポイント

  • 説明の中心となる対象が、文の途中で別のものに置き換わっていないか
  • 目的・役割・範囲などの記述が、同じ説明の中で矛盾していないか
  • 自分の既知の印象ではなく、選択肢に書かれた定義全体を一つのまとまりとして読めているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

リスク関連用語は、リスクを整理・分析する段階、分析結果を基準と照合して判断する段階、リスクへの対応を決める段階などで役割が異なります。選択肢ウは、リスク分析の結果をリスク基準と比較して受容可能性を判断する説明になっており、定義に合致します。

理由

リスク評価は、リスク分析の結果をリスク基準と比較し、リスク又はその大きさが受容可能か、許容可能かを決定するプロセスです。この関係を正しく述べているのがウです。

比較

アはトップマネジメントの説明、イはリスク対応に含まれる回避の説明、エはリスク特定に近い説明となっており、それぞれ示している用語の役割が異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。トップマネジメントを、リスクを運用管理することについてアカウンタビリティ及び権限をもつ人又は主体と限定している点が不適切です。この文は組織全体を指揮・管理する立場の定義ではなく、対象をリスク運用に狭めています。

選択肢イ

これは不正解だよ。リスクアセスメントは、リスクを修正するプロセスそのものではありません。活動を開始又は継続しないことでリスクを回避することは、リスクへの対応に関する説明であり、アセスメントの定義と取り違えています。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。リスク評価は、リスク分析の結果をリスク基準と比較し、リスク又はその大きさが受容可能か、許容可能かを決定するプロセスです。選択肢はこの目的と手順の関係を正しく説明しています。

選択肢エ

これは不正解だよ。リスクを発見、認識、記述し、リスク源や事象、原因、起こり得る結果を特定する説明は、リスク分析そのものの定義とは一致しません。分析は特定した情報を基にリスクの性質や水準を検討する活動です。

学習のポイント

リスク分析、リスク評価、リスク対応の役割を区別して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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