SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

令和6年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問26

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

企業が属する業界の競争状態と収益構造を、“新規参入の脅威”、“供給者の支配力”、“買い手の交渉力”、“代替製品・サービスの脅威”、“既存競合者同士の敵対関係”の要素に分類して、分析するフレームワークはどれか。

選択肢

  1. ア
    PEST分析
  2. イ
    VRIO分析
  3. ウ
    バリューチェーン分析
  4. エ
    ファイブフォース分析
解き方のヒントを見る

競争環境を読むための視点

業界の状況と収益の成り立ちを考えるときは、個別の用語を暗記するより、誰と何をめぐって競い、価値がどこで生まれ、どの条件で利益に結び付くのかを順に整理しましょう。

この問題で問われていること

この問題では、枠組みを当てはめる前に、分析対象の境界と、競争が収益へ影響する経路が一貫して捉えられているかに注目し、説明の前提が途中で変わっていないかを確認します。

視点

分析では、対象となる範囲を定めたうえで、外部との関係、価値の生まれ方、収益へ至るつながりを同じ前提で見比べます。各要素を単独で判断せず、相互の影響と時間的な変化を意識して整理すると、説明の筋道を点検しやすくなります。

確認ポイント

  • 対象の境界が途中で広がったり狭まったりしていないか確認する
  • 競争上の要因と収益への影響が別々に扱われていないか見る
  • 一時的な状況と継続的な構造を混同していないか点検する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

新規参入、供給者、買い手、代替品、既存競合という五つの競争要因から業界の競争状態と収益性を分析するのは、ファイブフォース分析です。

理由

ファイブフォース分析は、業界の収益性に影響する五つの競争圧力を分析する手法です。設問の五要素は、新規参入の脅威、供給者の支配力、買い手の交渉力、代替製品・サービスの脅威、既存競合者同士の敵対関係に対応します。

比較

PEST分析は政治・経済・社会・技術のマクロ環境、VRIO分析は経営資源の価値や希少性など、バリューチェーン分析は企業活動ごとの価値創出を対象にします。したがって、業界内の競争圧力を五つに分類する設問にはファイブフォース分析が適切です。

選択肢ア

これは不正解だよ。PEST分析は、政治、経済、社会、技術という四つの外部環境を整理し、企業を取り巻くマクロ環境の変化を分析する手法です。設問のように、参入や代替品、買い手、供給者、既存競合という業界内の競争圧力を分類する枠組みではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。VRIO分析は、企業が保有する経営資源や能力について、価値、希少性、模倣困難性、組織の活用体制という観点から、持続的な競争優位につながるかを評価します。業界全体の五つの競争圧力を分析する手法ではありません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。バリューチェーン分析は、調達、製造、物流、販売、サービスなどの企業活動を分解し、どの活動が価値や競争優位を生み出すかを検討する手法です。設問の五つの業界競争要因を分類する枠組みとは異なります。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。ファイブフォース分析は、業界の収益性や競争状態を、新規参入の脅威、供給者の支配力、買い手の交渉力、代替製品・サービスの脅威、既存競合者同士の敵対関係という五つの要因に分類して分析します。設問の内容に一致します。

学習のポイント

五つの競争要因と、他の経営分析フレームワークの分析対象を区別して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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