SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

平成28年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ITベンダにおけるソリューションビジネスの推進で用いるバランススコアカードの,学習と成長のKPIの目標例はどれか。ここで,ソリューションとは“顧客の経営課題の達成に向けて,情報技術と専門家によるプロフェッショナルサービスを通して支援すること”とする。

選択肢

  1. ア
    サービスを提供した顧客に対して満足度調査を行い,満足度の平均を5段階評価で3.5以上とする。
  2. イ
    再利用環境の整備によってソリューション事例の登録などを増やし,顧客提案数を前年度の1.5倍とする。
  3. ウ
    情報戦略のコンサルティングサービスに重点を置くために,社内要員30名をITのプロフェッショナルとして育成する。
  4. エ
    情報戦略立案やシステム企画立案に対するコンサルティングの受注金額を,全体の15%以上とする。
解き方のヒントを見る

指標の役割を見極める視点

選択肢を読むときは、用語の印象や個別の例に引っ張られず、その指標が何を捉え、どの活動や成果との関係を説明しようとしているかという役割に注目して整理しましょう。

この問題で問われていること

各記述について、指標そのものの説明なのか、施策・能力・成果との関係を述べているのかを切り分け、対象と役割の対応が一貫しているかを確認してください。

視点

指標を単独で評価せず、測定対象、関係する活動、期待される成果という観点から、記述がどの役割を説明しているかを整理する。

確認ポイント

  • 記述が示す測定対象を確認する
  • 活動や成果との関係を切り分ける
  • 用語の印象ではなく役割の整合性を見る
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

バランススコアカードの学習と成長の視点は、従業員の能力開発や組織の知識蓄積など、将来の業務成果を生み出す基盤を対象とする。専門人材の育成を目標にしたウが該当する。

理由

学習と成長の視点では、従業員の教育や技能、知識、組織としての能力を高める目標を設定する。ITのプロフェッショナルを育成することは、ソリューションビジネスを支える人材基盤の強化に当たる。

比較

顧客満足度は顧客の視点、顧客提案数や受注金額は業務または財務の成果に関する指標です。したがって、これらは学習と成長そのものを直接測る目標ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。顧客に対する満足度の平均を測る指標であり、サービス提供後に顧客がどのように評価したかを表している。これはバランススコアカードにおける顧客の視点に関する目標で、従業員の技能や組織能力を高める学習と成長の目標ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。再利用環境の整備を背景にしていても、設定された目標は顧客提案数を前年度の1.5倍にすることである。これは提案活動の成果や業務プロセスの実績を示す指標であり、人材の教育や専門能力の向上を直接測る学習と成長のKPIではない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。社内要員をITのプロフェッショナルとして育成する目標は、ソリューション提供に必要な専門知識や技能を高めるものである。従業員の能力開発と組織の将来能力を対象としているため、バランススコアカードの学習と成長の視点に該当する。

選択肢エ

これは不正解だよ。情報戦略やシステム企画に関するコンサルティングの受注金額を全体に占める割合で表しており、事業上の売上や受注成果を測定している。これは財務面または事業成果に関する目標で、従業員の能力育成を直接示す学習と成長のKPIではない。

学習のポイント

四つの視点ごとに、測定対象が人材能力か顧客成果か業務成果か財務成果かを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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