SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ
平成26年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問23
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アIT投資の効果を正味現在価値などのキャッシュフローを用いて評価することによって,他の投資案件との整合性を確保する。
- イIT投資をその性質やリスクの共通性によってカテゴリに分類し,カテゴリ単位での投資割合を評価することによって,経営戦略とIT投資の整合性を確保する。
- ウ財務,顧客,内部業務プロセスなど複数の視点ごとに業績評価の指標を設定し,経営戦略との適合性を評価することによって,IT投資の効果を多面的に把握する。
- エ初期投資の価値に加えて,後続のプロジェクトにおいて選択可能な収益やリスクの期待値を,金融市場で使われるオプション価格付け理論に基づいて評価する。
解き方のヒントを見る
IT投資の評価軸をそろえる
IT投資を比べるときは、単に金額の大小へ目を向けず、評価の目的、対象となる効果、時間の範囲、置かれた前提が同じ土台で扱われているかを、順序立てて丁寧に確認します。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、どの評価軸で投資の価値を捉え、どの期間や前提を置いている説明なのかに注目し、目的と判断材料の対応関係だけを整理し、一つずつ丁寧に見極めることに集中します。
視点
評価手法を区別する前に、何を判断したいのか、その判断に必要な情報は何か、比較する条件がそろっているかを切り分けます。名称や印象ではなく、評価の目的と前提の対応を確認することが大切です。
確認ポイント
- 評価の目的と、使おうとしている判断材料が対応しているか確認する
- 効果を捉える期間や範囲が、評価の目的と矛盾していないか確認する
- 比較の前提条件がそろっているかを確認し、印象だけで判断しない
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
バランススコアカードは、財務、顧客、内部業務プロセスなど複数の視点で指標を設定し、経営戦略との適合性を評価する手法です。
理由
バランススコアカードは、財務的成果だけでなく、顧客、内部業務プロセスなど複数の視点から業績評価指標を設定する。これにより、IT投資の効果を経営戦略との適合性を含めて多面的に把握できる。
比較
正味現在価値はキャッシュフローによる財務評価、カテゴリ別の投資割合はポートフォリオ管理、オプション価格付け理論は将来の選択権の評価です。いずれもバランススコアカードの説明とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。正味現在価値などのキャッシュフローを用いて投資効果を評価する方法は、将来の収支を現在価値に換算する財務的な評価である。複数の視点に業績指標を設定し、経営戦略との適合性を多面的に捉えるバランススコアカードの説明ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。投資を性質やリスクの共通性でカテゴリに分け、カテゴリごとの投資割合を評価する方法は、投資ポートフォリオを管理する考え方である。財務、顧客、内部業務プロセスなどの視点別に指標を設定する説明とは異なる。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。財務、顧客、内部業務プロセスなど複数の視点ごとに業績評価指標を設定し、経営戦略との適合性を評価する説明は、バランススコアカードの特徴に合致する。IT投資の効果を多面的に把握できる。
選択肢エ
これは不正解だよ。初期投資に加えて、後続プロジェクトを選択できる価値や収益、リスクの期待値を評価するのは、金融市場のオプション価格付け理論を応用したリアルオプションの考え方である。複数の業績評価視点を用いる手法ではない。
学習のポイント
バランススコアカードの四つの視点と、多面的な業績評価の考え方を学ぶ。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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