SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ
平成25年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問19
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アあるサブプロジェクトの損失を,他のサブプロジェクトの利益で相殺する。
- イ個人情報の漏えいが起こらないように,システムテストで使用する本番データの個人情報部分はマスキングする。
- ウ損害の発生に備えて,損害賠償保険を掛ける。
- エ取引先の業績が悪化して,信用に不安があるので,新規取引を止める。
解き方のヒントを見る
プロジェクト対応策の整理視点
各選択肢を用語の印象だけで判断せず、リスクに対して誰が何を変えようとしているのかという関係に注目し、対応の対象・責任・実施時点を同じ基準で整理して、説明の一貫性を確かめます。
この問題で問われていること
選択肢の文言を比較するとき、対応の目的と変化させる対象が問題文の状況にどう結び付くか、という一点に絞って丁寧に確認し、似た表現でも役割を取り違えないようにします。
視点
分類を覚えた語句の対応表として扱うのではなく、状況、意図、対象、実施のタイミングが一つの説明としてつながっているかを読み取り、同じ基準で各候補を比べます。
確認ポイント
- 対応策が向けられている対象を、問題文の状況と結び付けて確認する
- その対応によって何を変えたいのかを、目的として言い換えずに整理する
- 実施する主体とタイミングが、説明全体と矛盾していないか確かめる
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
PMBOKのリスク対応における転嫁は、リスクが発生した場合の損失や責任を、契約などによって第三者へ移す考え方です。損害賠償保険はその代表例に該当する。
理由
損害賠償保険を掛けると、損害が発生した際の金銭的負担を保険契約に基づいて保険会社へ移せる。このように、リスクそのものを必ずなくすのではなく、発生時の影響や負担を第三者に引き受けてもらう対応が転嫁です。
比較
個人情報のマスキングは漏えいの影響や発生可能性を抑える対応であり、取引停止は信用リスクを避ける対応です。また、サブプロジェクト間の損益相殺は内部で負担を調整しているだけで、第三者への転嫁には当たらない。
選択肢ア
これは不正解だよ。あるサブプロジェクトの損失を別のサブプロジェクトの利益で相殺しても、負担はプロジェクト内部で調整されている。保険会社などの第三者へ損失や責任を移す仕組みではないため、PMBOKの転嫁には該当しない。
選択肢イ
これは不正解だよ。本番データの個人情報部分をマスキングするのは、個人情報が漏えいする可能性や漏えい時の影響を小さくする予防策である。リスク発生時の損失を別の主体へ移す対応ではないため、転嫁とはいえない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。損害賠償保険を契約すると、損害が発生した場合の金銭的負担を、契約に基づいて保険会社に引き受けてもらえる。リスクを完全になくすのではなく、発生時の損失負担を第三者へ移すため、転嫁に該当する。
選択肢エ
これは不正解だよ。取引先の信用に不安があるため新規取引を止めるのは、信用リスクを伴う活動自体を取りやめて発生を避ける対応である。損失が発生した場合の負担を保険会社などへ移す転嫁ではない。
学習のポイント
回避・低減・転嫁の違いを、リスク発生後の負担先に注目して整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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