SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

平成23年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問26

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

現在の動向から未来を予測したり,システム分析に使用したりする手法であり,専門的知識や経験を有する複数の人にアンケート調査を行い,その結果を互いに参照した上で調査を繰り返して,集団としての意見を収束させる手法はどれか。

選択肢

  1. ア
    因果関係分析法
  2. イ
    クロスセクション法
  3. ウ
    時系列回帰分析法
  4. エ
    デルファイ法
解き方のヒントを見る

手法名は手順の構造で見分ける

専門家の意見を使う手法は複数あり、目的が似ていても名称ごとに進め方が異なります。名称だけの印象で選ばず、意見を集めてからまとめるまでの手順がどう組み立てられているかという一つの観点に絞って照合しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、将来予測や分析に専門家の知見を取り入れる手法の名称を、その進め方と正しく結び付けられるかです。各手法について、意見の収集から集約に至る流れのどこに特徴があるかを自分の知識で整理してから判断しましょう。

視点

予測・分析・発想支援の手法は、誰が参加するか、情報をどう集めるか、結果をどうまとめるかという要素の組合せとして捉えると整理しやすくなります。本問では特に『集め方からまとめ方への流れ』に注目してください。覚えている各手法をこの観点で書き出して比べると、名称の取り違えを防げます。

確認ポイント

  • 覚えている各手法について、意見を集めてから一つにまとめるまでの流れを自分の言葉で説明できるか
  • 目的(予測・分析・発想など)が似ている手法同士を、その流れの違いによって区別できているか
  • 名称の語感や一部の単語だけで判断せず、手順の内容と名称の対応を確かめたか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

正解はエのデルファイ法です。専門的知識や経験を持つ複数の人にアンケートを行い、その結果を回答者へフィードバックして互いに参照させながら調査を繰り返し、集団としての意見を収束させる手法です。技術動向の将来予測やシステム分析に使われます。

理由

問題文には「専門的知識や経験を有する複数の人にアンケート調査を行う」「その結果を互いに参照する」「調査を繰り返す」「集団としての意見を収束させる」という手順が書かれています。これはデルファイ法の定義そのものです。回答者は他の回答者の集計結果を見て自分の意見を見直せるので、回を重ねるごとに意見がまとまっていきます。

比較

因果関係分析法は要因と結果の関係をモデル化して予測する手法、クロスセクション法は一時点における複数対象のデータを横断的に比較する手法、時系列回帰分析法は過去の時間順データの傾向を回帰して延長する手法です。どれも主にデータを分析する手法で、専門家へのアンケートを繰り返して意見を収束させる手順は含みません。

選択肢ア

これは不正解だよ。因果関係分析法は、予測したい対象とそれに影響する要因との因果関係をモデル化し、要因の変化から結果を予測する手法だよ。問題文にある、専門家へのアンケート結果を互いに参照させながら調査を繰り返し、集団の意見を収束させる手順とは異なるよ。

選択肢イ

これは不正解だよ。クロスセクション法は、ある一時点における複数の対象(地域や企業など)のデータを横断的に比較・分析して関係性をつかむ手法だよ。専門家に繰り返しアンケートを行い、結果を相互に参照させて意見を収束させる仕組みは含まれないので、問題文の説明には当てはまらないよ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。時系列回帰分析法は、過去から現在まで時間順に並んだ実績データに回帰式を当てはめ、その傾向を延長して将来を予測する手法だよ。現在の動向から未来を予測する点は似ているけれど、専門家へのアンケートを繰り返して意見を収束させる手順ではないので不適切だよ。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。デルファイ法は、専門的知識や経験を持つ複数の人にアンケートを行い、集計結果を回答者にフィードバックして互いの意見を参照させた上で調査を繰り返し、集団としての意見を収束させる手法だよ。技術動向などの将来予測やシステム分析に使われ、問題文の説明と一致するよ。

学習のポイント

デルファイ法の特徴(専門家へのアンケート、結果のフィードバック、反復による意見の収束)と、データに基づく統計的予測手法との違いを押さえましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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