SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ
平成21年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問26
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア会議の参加者に自由にアイディアを出させ,出されたアイディアに批判や評価を加えないようにする。
- イ将来にわたる意思決定の各段階を樹木構造で示した図に基づいて,最適な意思決定の経路を求める。
- ウ専門家にアンケートを何度か繰り返し,その結果をフィードバックして意見を収束させる。
- エ予測項目間の影響を定量化してマトリックスを使って示し,予測項目間の波及効果をシミュレーションして定量的に示す。
解き方のヒントを見る
予測・分析手法の根拠を見極める
経営分野の予測・分析手法は名称が似ていても、結論を導く根拠となる情報の種類が異なります。どの手法も、何を材料にして判断や予測を組み立てるのかという一つの観点に絞って整理すると、手法同士を区別しやすくなります。
この問題で問われていること
問われている手法について、その手法が判断の材料として用いる情報が何であるかを自分の言葉で言い表せるかを確認してください。名称の印象ではなく、材料と導かれる結論の結び付きに注目して検討することが大切です。
視点
予測や分析の手法は、どれも何らかの情報を入力として受け取り、判断や見通しを出力します。手法を学ぶときは、名称や使われる場面を覚えるより先に、その手法が結論の根拠として何を材料にしているかを一言で説明できるようにしておくと整理しやすくなります。材料と結論のつながりが説明できれば、名称が似た手法同士でも取り違えにくくなります。
確認ポイント
- 問われている手法が、何を判断の材料にしているかを一言で説明できるか
- その材料から結論がどのように導かれるかを、自分の言葉でたどれるか
- 名称の印象だけで判断せず、材料と結論の結び付きで区別しているか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
デルファイ法は、専門家へのアンケートを何度か繰り返し、集計結果を回答者にフィードバックしながら意見を収束させていく予測手法です。したがって正答はウです。
理由
デルファイ法では、複数の専門家に同じテーマのアンケートを行い、その集計結果を回答者にフィードバックしてから再び回答してもらいます。これを何度か繰り返すことで意見を収束させ、将来予測などに利用します。ウの「専門家にアンケートを何度か繰り返し、その結果をフィードバックして意見を収束させる」はこの手順に合致します。
比較
アの、批判や評価をせずに自由にアイディアを出させる方法はブレーンストーミングです。イの、意思決定の各段階を樹木構造で示して最適な経路を求める方法はデシジョンツリー(決定木)です。エの、予測項目間の影響をマトリックスで定量化し、波及効果をシミュレーションする方法はクロスインパクト分析です。
選択肢ア
これは不正解だよ。会議の参加者に自由にアイディアを出させ、出されたアイディアに批判や評価を加えないのは、ブレーンストーミングの説明だよ。発想を広げるための集団発想法で、専門家へのアンケートを繰り返して意見を収束させるデルファイ法とは、目的も進め方も違うよ。
選択肢イ
これは不正解だよ。将来にわたる意思決定の各段階を樹木構造で示し、最適な意思決定の経路を求めるのは、デシジョンツリー(決定木)を使った意思決定分析の説明だよ。選択肢と結果を枝分かれで整理して比べる手法なので、専門家の意見を反復アンケートでまとめるデルファイ法ではないよ。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。デルファイ法は、複数の専門家に同じテーマのアンケートを行い、集計結果を回答者にフィードバックしてから再び回答してもらうことを何度か繰り返し、意見を収束させていく予測手法だよ。ほかの人の回答傾向を踏まえて見直すことで、専門家の判断が集約されていくんだ。
選択肢エ
これは不正解だよ。予測項目間の影響を定量化してマトリックスで示し、項目間の波及効果をシミュレーションして定量的に示すのは、クロスインパクト分析の説明だよ。事象どうしの相互影響に注目する予測手法なので、専門家へのアンケートを繰り返し、フィードバックしながら意見を収束させるデルファイ法とは違うよ。
学習のポイント
ブレーンストーミング、デシジョンツリー、クロスインパクト分析、デルファイ法の違いを、手順の特徴で区別しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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