SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

平成21年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問8

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

図の論理回路において,S=1,R=1,X=0,Y=1のとき,Sをいったん0にした後,再び1に戻した。この操作を行った後のX,Yの値はどれか。
入力S・Rと出力X・Yをもつ相互帰還の論理回路図。
入力S・Rと出力X・Yをもつ相互帰還の論理回路図。

選択肢

  1. ア
    X=0,Y=0
  2. イ
    X=0,Y=1
  3. ウ
    X=1,Y=0
  4. エ
    X=1,Y=1
解き方のヒントを見る

状態遷移を追う一つの視点

論理回路では、入力を加えた直後の結果だけでなく、その前に保持されていた状態と変化の順序を分けて整理すると、各時点で何を確認すべきか見通しやすくなり、考える基準を保ちやすくなります。

この問題で問われていること

今回の確認では、入力操作によって回路の状態がどの段階で変わり、その状態をもとに出力を読むという時間的なつながりだけに注目し、図や記号を順に追うことに集中してください。

視点

入力・内部状態・出力を同じものとして扱わず、操作の前後で何が保持され、どの時点の情報が次の判断に使われるかを切り分けて見る。

確認ポイント

  • 入力操作の前後で、観察している時点をそろえる
  • 状態として扱う情報と、その結果として見える情報を分ける
  • 変化の順序を一段ずつ追い、途中の読み違いがないか確認する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

図は二つのNAND回路を相互に接続したラッチ回路です。Sを一時的に0にするとXが1になり,その変化でYが0になります。その後Sを1に戻しても,Y=0が上段へ戻るためX=1が保たれ,X=1も下段へ戻るためY=0が保たれます。

理由

上段の出力はX=¬(S・Y),下段の出力はY=¬(R・X)です。最初にSを0にすると,上段はX=1になります。続いてR=1かつX=1なので,下段はY=0になります。Sを再び1に戻すと,S=1かつY=0よりX=1,R=1かつX=1よりY=0となります。

比較

Sを1へ戻した後も,Y=0が上段へ,X=1が下段へそれぞれフィードバックされます。そのため初期状態のX=0,Y=1へ戻るのではなく,X=1,Y=0という状態が維持されます。

選択肢ア

これは不正解だよ。Sを1へ戻した後にY=0が上段へフィードバックされるため,上段のNAND回路はS=1,Y=0を受けてX=1を出力します。したがってX=0,Y=0にはなりません。

選択肢イ

これは不正解だよ。X=0,Y=1は操作前に与えられた状態です。しかしSを0にしたことでXが1となり,その変化が下段へ伝わってYが0になります。Sを1へ戻してもこのフィードバック状態は変わりません。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。Sを0にすると上段のNAND回路からX=1が出力され,R=1と合わせて下段の出力Yは0になります。その後Sを1へ戻しても,X=1,Y=0の相互フィードバックが続くため,この状態が保たれます。

選択肢エ

これは不正解だよ。X=1,Y=1と仮定すると,S=R=1なので各NAND回路には出力側の1も入力されます。その結果,上段も下段も出力を0にする方向へ働くため,X=1,Y=1はこの回路の安定状態になりません。

学習のポイント

NANDラッチでは,入力変化の直後だけでなく,フィードバック後の安定状態まで追跡することが重要です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問8(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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