SAシステムアーキテクト試験 午後Ⅰ
令和7年度春期 システムアーキテクト 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題


解き方のヒントを見る
要件と連携を見極める視点
営業支援システムの要件を考えるときは、現場業務の目的と情報の流れを分けて整理し、誰が何を判断するためにどのデータを使うのか、その関係と境界を段階的に確認しましょう。
この問題で問われていること
一つの機能や画面だけで判断せず、業務上の出来事がどの情報を生み、次の担当者や処理へどう受け渡されるかという連続性を軸に、要件同士のつながりを確認してください。
視点
業務の流れを起点に、情報が発生してから利用・更新されるまでのつながりを整理し、要件間の役割分担や境界を確認します。
確認ポイント
- 業務上の目的と扱う情報の関係を確認する
- 情報が発生し利用される順序を整理する
- 担当者や処理の間で受け渡す範囲を確認する
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解説
営業支援システムの再構築を題材に、現行業務の状態遷移、データ連携のタイミング、利用者情報の移行方針、外部SaaS連携を読み取る問題です。
問題の全体像
E社は、表計算ソフトなどで管理していた商談情報を、新しい営業支援プラットフォームへ移行しようとしている。本文では、顧客管理システムや人事システム、名刺管理SaaSとの連携、商談状況に応じた承認・分析などが示されている。出題の狙いは、現行業務の流れと課題を正しく把握し、新システムの機能要件やデータ移行要件を本文の根拠から導くことです。
設問1
下線①は、商談分析の対象となる「終了した商談」の商談状況を問うている。本文の商談結果登録では、受注に至らない場合は「失注」、審査後に契約を締結した場合は「契約済」、審査上の問題などで契約に至らない場合は「取消」となる。これらが終了状態なので、公式解答例は「失注、契約済、取消」としている。
設問2
顧客管理システムに新規登録した顧客情報は、商談ツールへ毎日1回取り込まれる。したがって、顧客情報を取り込んだ後の時間帯に新規登録すると、次の取込みまで商談ツールで利用できず、商談概要を当日中に登録できない。字数内では、時間帯と、取込みが1日1回である理由を簡潔に示す。
設問3(1)
表1の提案りん議では、承認者の選定や審査担当者による承認者の妥当性確認に、商談情報のうち見積額とリスクレベルを利用する。したがって、下線②の項目は公式解答例のとおり「見積額、リスクレベル」です。
設問3(2)
商談ツールから利用者情報を移行すると、現行ツールに存在する情報だけを引き継ぐことになる。しかし、新システムで権限管理に必要な所属組織と役職は、現行では取得されておらず、人事システムにある。よって、公式解答例は「所属組織と役職が人事システムにしかないから」としている。
設問4(1)
新システムで顧客情報を登録して顧客管理システムへ連携する際、既存情報との重複確認が必要になる顧客を問うている。移行対象は直近5年間に商談のあった顧客であり、それ以外の顧客情報は新システム側に存在しない可能性がある。そのため、公式解答例は「5年以内に商談がなかった顧客」としている。
設問4(2)
名刺サービスは名刺交換日を基に情報の新旧を判断するが、その日付は営業担当者が登録する。したがって、検索結果が最新かどうかは、登録された名刺交換日が正しいかに左右される。公式解答例の「営業担当者が指定する名刺交換日が正しいとは限らないから」という因果を、30字以内で押さえる。
設問4(3)
G部長が指摘した将来変化は、営業支援プラットフォームと名刺サービスの連携に関する開発方針です。本文には、名刺サービスとの連携機能を標準装備する予定とあるため、公式解答例ではその予定を記述している。論述では、名刺サービスとの連携機能が標準装備される予定である点を中心に、45字以内でまとめる。
学習のポイント
業務フローを時系列で整理し、要件の根拠を本文中の事実に結び付けて答える力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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