SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和7年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アICMP パケットの送信元を偽装し,多数の宛先に送ることによって,攻撃対象のコンピュータに大量のICMP パケットの応答を送る。
- イPC内のhosts ファイルにある,ドメインとIPアドレスとの対応付けを大量に書き換え,偽のWebサイトに誘導し,大量のコンテンツをダウンロードさせる。
- ウ送信元IPアドレスを偽装したDNS問合せを多数のDNSサーバに送ることによって,攻撃対象のコンピュータに大量の応答を送る。
- エ誰でも電子メールの送信ができるメールサーバを踏み台にして,電子メールの送信元アドレスを詐称したなりすましメールを大量に送信する。
解き方のヒントを見る
判断に使う前提条件をそろえる
この分野を学ぶときは、用語の印象だけで判断せず、判断に使う前提条件がそろっているかに注目しましょう。記載されている条件と、自分で補った想定を分けることが、理解を整理する出発点になります。
この問題で問われていること
検討の対象について、判断の根拠となる条件がどこまで明示されているかを確かめてください。明示された内容と、知識や経験から補った想定を区別し、同じ前提の下で考えられているかを点検しましょう。
視点
前提条件とは、判断の土台として置く条件です。明示された条件と自分が補った想定を混同すると、理解がずれることがあります。まず、その境界を意識して考えを整理しましょう。
確認ポイント
- 判断の土台となる条件を確認したか
- 明示された条件と自分の想定を分けたか
- 考える途中で前提条件を変えていないか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
正解はウです。オープンリゾルバは、外部の任意の利用者から再帰的なDNS問合せを受け付けるDNSサーバです。送信元IPアドレスを攻撃対象に偽装した問合せを送ると、その応答が攻撃対象へ送られます。
DNS応答を攻撃対象へ向ける仕組み
ウでは、攻撃者がDNS問合せの送信元IPアドレスを攻撃対象のものに偽装します。問合せを受けたDNSサーバは、その送信元へ応答するため、攻撃対象に応答が届きます。多数のオープンリゾルバを悪用して応答を集中させるのが、DNSリフレクション攻撃です。
他の選択肢との比較と原文の訂正
アはICMPの応答を集中させる攻撃、イはPC内のhostsファイルを改ざんする攻撃、エは誰でも送信できるメールサーバを悪用する攻撃です。また、アの公式画像には「大量の偽のICMP パケットの応答を送る。」とあり、入力の選択肢本文で脱落していた「偽の」を補って読む必要があります。
選択肢ア
これは不正解だよ。ICMPパケットの送信元を偽装し、多数の宛先から攻撃対象へ応答を集中させる攻撃です。公式画像の後半は「大量の偽のICMP パケットの応答を送る。」であり、入力本文で脱落していた「偽の」を補います。DNSの名前解決を提供するオープンリゾルバの悪用ではありません。
選択肢イ
これは不正解だよ。PC内のhostsファイルにあるドメインとIPアドレスの対応付けを書き換え、偽のWebサイトへ誘導して大量のコンテンツをダウンロードさせる攻撃です。PC内の名前解決に使う情報の改ざんであり、オープンリゾルバから攻撃対象へDNS応答を集中させる仕組みとは異なります。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。送信元IPアドレスを攻撃対象のものに偽装したDNS問合せを多数のDNSサーバへ送り、その応答を攻撃対象に集中させる攻撃です。外部からの再帰的な問合せを受け付けるオープンリゾルバが応答の送信元として悪用されるため、設問の攻撃に該当します。
選択肢エ
これは不正解だよ。誰でも電子メールを送信できるメールサーバを踏み台にし、送信元アドレスを詐称したなりすましメールを大量に送る攻撃です。第三者のメールを中継してしまうオープンリレーの悪用に当たり、DNS問合せに応答するオープンリゾルバの悪用とは異なります。
学習のポイント
オープンリゾルバを使うDNSリフレクション攻撃と、ICMPによる攻撃、hostsファイルの改ざん、メールサーバの悪用との違いを理解しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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