SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和6年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問13

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

スタンフォード大学ハッソ・プラットナー・デザイン研究所によるデザイン思考の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    与えられた問題に対して一つの正しい解決策を見つけるために,アイディア出しの段階で,テーマに制限を設けてアイディアが発散しないようにする手法
  2. イ
    本質的な問題がどこにあるのかを絞り込むために,利用者との対話よりも,過去のデータや経験を分析することを重視する手法
  3. ウ
    利用者の立場から問題解決に取り組む方法論であり,現場を観察することによって利用者を理解し,共感することから始め,問題定義,アイディア出し,試作,試行を繰り返す手法
  4. エ
    類似の問題が発生した場合に,迅速に解決策を探り当てるために,過去の問題とその解決策をナレッジデータベースとして蓄積する手法
解き方のヒントを見る

手法の出発点に注目して区別する

似た目的をもつ開発・問題解決の手法は、名前ではなく『何を起点に検討を始め、何を手がかりに次へ進むか』で区別できます。問われている内容がどの手法の考え方に対応するかを、この観点で照らし合わせましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、手法の名称の暗記ではなく、その手法が検討をどこから始め、どのような判断材料をもとに進めていくかという考え方の違いです。学んだ各手法について、その起点を言葉にできるか確かめてください。

視点

開発や問題解決の手法は、目的が似ていても、検討の起点や判断の拠り所が手法ごとに異なります。この違いが、それぞれの手法の性格を大きく左右します。デザイン思考についても、他の手法と同じ土俵に並べ、『何を起点にしているか』を自分の言葉で説明してから判断すると、名称や言葉の印象に引きずられずに済みます。

確認ポイント

  • デザイン思考が検討を始める起点を、覚えた語句をそのまま使わずに自分の言葉で説明できるか
  • 比較対象となる他の手法についても、同じ『起点は何か』という観点で並べて違いを言えるか
  • 問われている内容が各手法の起点の違いと整合しているかを、名称の印象ではなく中身で確かめたか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

デザイン思考は、利用者の立場に立って現場を観察し、利用者を理解して共感することから始める問題解決の方法論です。その後、問題定義、アイデア出し、試作、試行を繰り返す。

理由

正解を一つに限定して最初から解決策を決めるのではなく、利用者の立場から問題を捉える。現場の観察を通じて理解と共感を深め、問題を定義し、アイデアを出し、試作と試行を重ねて改善する点が特徴です。

比較

アとエは解決策や過去の知識を固定的に扱う説明であり、イは利用者との対話より過去データを重視している。いずれも、利用者を理解しながら問題定義から試行まで反復する方法論の説明とは一致しない。

選択肢ア

これは不正解だよ。デザイン思考は、与えられた問題に対して一つの正しい解決策だけを探す方法ではない。アイディア出しでは発想を広げ、利用者や状況を踏まえて検討し、試作と試行を通じて解決策を見直していくため、テーマに制限を設けて発散を抑える説明は適切でない。

選択肢イ

これは不正解だよ。本質的な問題を把握する際、デザイン思考は過去のデータや経験だけを重視するのではなく、利用者との対話や現場の観察を通じて利用者を理解し、共感することを重視する。したがって、利用者との対話より過去の分析を重視するという説明は異なる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。利用者の立場から問題解決に取り組み、現場の観察によって利用者を理解し共感することから始める点が、デザイン思考の説明と一致する。さらに、問題定義、アイディア出し、試作、試行を繰り返す流れも、同手法の特徴を正しく表している。

選択肢エ

これは不正解だよ。過去の問題と解決策をナレッジデータベースとして蓄積し、類似問題に迅速な解答を当てはめることは、デザイン思考の中心的な説明ではない。デザイン思考は、利用者や現場を理解し、問題を定義して試作と試行を反復する方法論である。

学習のポイント

利用者理解から反復的な試作・試行へ進む流れを押さえる。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針