SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和6年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問1
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア効率よくアクティビティ図を作成する。
- イコード化できるレベルまで詳細化されたデータフロー図を作成する。
- ウ再利用しやすいソフトウェアパターンとなっているかどうかを評価する。
- エ質の高いユーザーストーリーとなっているかどうかを評価する。
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評価観点の枠組みと適用対象の見極め
アジャイル開発では多くの頭字語や観点リストが提唱されています。それぞれが何を良くするために作られたのか、つまり評価の対象となる成果物や活動の単位を意識して整理すると、枠組みと適用先の対応関係を落ち着いて考えられます。
この問題で問われていること
問われているのは枠組みの名称の暗記ではなく、その観点群が当てはまる対象の単位です。各観点が評価する性質を思い浮かべ、それがどの種類・粒度の対象に対して意味を持つ性質なのかを結び付けて考えることが焦点です。
視点
評価観点の枠組みは、ある対象が満たすべき性質を覚えやすい形で並べたものです。観点を一つずつ取り出し、それが対象のどのような性質を問うているかを言葉にしてみてください。その性質を持ちうる対象を考えると、適用先を検討しやすくなります。名称の似た枠組みが他の分野にもあるため、名称の響きではなく観点の中身から判断する姿勢が大切です。
確認ポイント
- 枠組みを構成する各観点が、対象のどのような性質を評価しているかを自分の言葉で説明できるか
- その性質が意味を持つのは、どの種類・どの大きさの対象なのかを考えたか
- 名称の似た別分野の枠組みと混同せず、観点の中身に基づいて適用先を判断しているか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
INVESTはBill Wakeが提案した、アジャイル開発におけるユーザーストーリーの品質を確認する六つの観点です。したがって、作図方法やソフトウェアパターンの再利用性ではなく、質の高いユーザーストーリーになっているかを評価する。
理由
INVESTは、Independent、Negotiable、Valuable、Estimable、Small、Testableの頭文字で、ユーザーストーリーが独立して扱え、価値があり、見積もりやすく、小さく、テスト可能かなどを確認するための基準です。
比較
アクティビティ図やデータフロー図の作成方法、ソフトウェアパターンの再利用性を評価する考え方ではありません。設問では、INVESTを用いて質の高いユーザーストーリーかどうかを評価する選択肢が該当する。
選択肢ア
これは不正解だよ。アクティビティ図は処理や業務の流れを表す図であり、INVESTの六つの観点を使って、その図を効率よく作成する方法を評価するものではない。INVESTは図の作図効率を判定する基準ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。データフロー図をコード化できるレベルまで詳細化することは、分析や設計の記述方法に関する内容である。INVESTはデータフロー図の詳細度や作成手順を評価するための六つの観点ではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ソフトウェアパターンが再利用しやすいかどうかは、設計や実装上の再利用性に関する評価である。INVESTが確認するのはパターンの再利用性ではなく、アジャイル開発で扱う要求の品質である。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。INVESTは、独立性、交渉可能性、価値、見積り可能性、小ささ、テスト可能性という六つの観点から、ユーザーストーリーの品質を評価するための考え方である。したがって、この選択肢が適切である。
学習のポイント
INVESTの各文字が示す観点と、評価対象がユーザーストーリーであることを結び付けて覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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