SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和5年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問15
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア委託業務の進行中に発生するリスクはベンダーが負い,発注者は注文時に合意した価格を支払う。
- イインフレ率や特定の製品の調達コストの変化に応じて,あらかじめ取り決められた契約金額を調整する。
- ウ契約時に,目標とするコスト,利益,利益配分率,上限額を合意し,目標とするコストと実際に発生したコストの差異に基づいて利益を配分する。
- エベンダーの役務や技術に対する報酬に加え,委託業務の遂行に要した費用の全てをベンダーに支払う。
解き方のヒントを見る
契約で約束される対象に着目する
契約形態を区別する問題では、名称の印象で判断せず、その契約で当事者が相手に対して何を約束しているのかという一点に絞って読み取ることが大切です。記述中の語句がその約束の対象と整合しているかを落ち着いて確かめましょう。
この問題で問われていること
この問題で問われているのは、各契約形態について自分が覚えた知識を、約束の対象という観点で整理し直せているかどうかです。暗記した用語同士を並べるのではなく、観点を一つ固定して各記述を同じ物差しで照らし合わせることが求められます。
視点
契約は当事者間の合意であり、何を約束する合意なのかによって、それに付随する考え方も変わり得ます。どの形態がどうなるかはここでは示しません。学習時は、契約形態の名称とその約束の対象を一対にして整理しておくと有効です。そうすれば、似た名称や日常的な言葉の印象に引きずられずに判断しやすくなります。
確認ポイント
- それぞれの契約で相手に約束している対象は何かを、自分の言葉で説明できるか
- 記述中の語句が、その契約の約束の対象と食い違っていないか
- 名称の似た形態どうしを、約束の対象という同じ観点で比べ直したか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
実費償還契約は、ベンダーが業務に実際に要した費用を発注者が負担し、それとは別に役務や技術への報酬を支払う契約方式です。
理由
実費償還契約では、契約時に全費用を固定するのではなく、委託業務の遂行に実際に要した費用を精算して支払います。通常は、その費用に加えてベンダーの役務や技術に対する報酬も支払います。
比較
アは価格をあらかじめ合意してリスクをベンダーが負う方式、イは物価などの変化に応じて契約金額を調整する方式、ウは目標コストとの差異に応じて利益を配分する方式です。
選択肢ア
これは不正解だよ。業務中に発生するリスクをベンダーが負い、発注者が注文時に合意した価格を支払う内容は、あらかじめ価格を定める固定価格契約の説明です。実際に発生した費用を精算して支払う実費償還契約とは異なります。
選択肢イ
これは不正解だよ。インフレ率や特定製品の調達コストの変化に応じて、あらかじめ定めた契約金額を調整する内容は、価格変動を契約金額へ反映する方式です。発生費用の全てを精算する実費償還契約そのものではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。目標コストや利益、利益配分率、上限額を契約時に定め、実際のコストとの差異に応じて利益を配分する内容は、目標コストを用いたインセンティブ型の契約です。費用をそのまま全額支払う説明ではありません。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。実費償還契約では、ベンダーが委託業務の遂行に実際に要した費用を発注者が負担し、その費用とは別に役務や技術に対する報酬を支払います。この特徴をそのまま説明しています。
学習のポイント
固定価格契約や目標コスト契約との違いを、費用負担の観点で整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針