SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和5年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問14
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アEU 市場で扱われる電気・電子製品,医療機器などにおいて,一定基準値を超える特定有害物質(鉛,カドミウム,六価クロム,水銀など6物質)の使用を規制することを定めたものである。
- イ国などの公的機関が率先して,環境物品等(環境負荷低減に資する製品やサービス)の調達を推進し,環境物品等への需要の転換を促進するために必要な事項を定めたものである。
- ウ政府機関などによる物品・サービスの調達において,締約国に対する市場開放を進めて国際的な競争の機会を増大させるとともに,苦情申立て,協議及び紛争解決に関する実効的な手続を定めたものである。
- エ締約国に対して,工業所有権の保護に関するパリ条約や,著作権の保護に関するベルヌ条約などの主要条項を遵守することを義務付けるとともに,知的財産権保護のための最恵国待遇などを定めたものである。
解き方のヒントを見る
制度の規律対象で見分ける視点
国際的なルールや国内制度は名称が似ていても、誰のどのような行為を規律するために設けられたかが異なります。制度ごとに規律の対象となる主体と行為を整理し、問われている趣旨と照らし合わせて検討する視点を身につけましょう。
この問題で問われていること
ここで確かめたいのは、それぞれの取決めや制度が「どの主体の、どの場面での行為」を対象にしているかという一点です。目的の表現だけで判断せず、規律を受ける側と規律の場面を自分の言葉で言い直してから比べることが大切です。
視点
国際的な協定や国内の法制度を学ぶときは、名称や掲げられた目的の言葉だけで覚えると、似た分野の制度と混同しやすくなります。そこで、各制度について「規律を受けるのは誰か」「どの場面の行為が対象か」を一組で整理しておくと、制度同士を区別する軸になります。目的を表す言葉は複数の制度で共通しやすいため、規律を受ける側と対象となる場面の組合せで比べる習慣をつけると判断が安定します。
確認ポイント
- 自分が思い浮かべた制度について、規律を受ける主体が誰なのかを一言で言えるか確認する
- その制度が対象とする行為がどの場面で行われるものかを、手元の記述と照らして確認する
- 目的を表す言葉が似ているだけで同じ制度だと判断していないか、主体と場面の組合せで見直す
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
WTO政府調達協定は、政府機関などによる物品・サービスの調達について、締約国への市場開放と国際競争の機会を広げ、苦情申立てや協議、紛争解決の手続を定める協定です。
理由
正しい説明は、政府機関などによる物品・サービスの調達を対象とし、締約国に対する市場開放を進めるものです。また、苦情申立て、協議、紛争解決に関する実効的な手続も定めています。
比較
アは有害物質の使用規制、イは環境物品等の調達促進、エは工業所有権や著作権などの知的財産保護に関する説明です。いずれも政府調達協定の対象と目的とは異なります。
選択肢ア
これは不正解だよ。本文はEU市場の電気・電子製品や医療機器について、鉛、カドミウム、六価クロム、水銀など6物質の使用を規制する内容であり、政府機関による調達の市場開放や苦情申立てなどの手続を説明していないためです。
選択肢イ
これは不正解だよ。本文は国などの公的機関が環境物品等を率先して調達し、環境負荷低減に資する製品やサービスへの需要を促す内容です。環境配慮型調達の説明であり、締約国間の政府調達市場開放を定める説明ではありません。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。政府機関などによる物品・サービスの調達を対象に、締約国に対する市場開放を進めて国際競争の機会を増やすこと、さらに苦情申立て、協議、紛争解決に関する実効的な手続を定める説明だからです。
選択肢エ
これは不正解だよ。本文はパリ条約やベルヌ条約の主要条項、知的財産権保護のための最恵国待遇などを扱っており、工業所有権や著作権の保護に関する説明です。政府機関の物品・サービス調達を扱う協定の説明ではありません。
学習のポイント
政府調達協定の対象と目的を、環境規制や知的財産保護の制度と区別して覚えます。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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