SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和5年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

スクラムを適用したアジャイル開発において,スクラムチームで,人,関係,プロセス及びツールの観点から,何がうまくいき,何がうまくいかなかったのかを議論し,プロセス改善を促進するアクティビティはどれか。

選択肢

  1. ア
    スプリントレトロスペクティブ
  2. イ
    スプリントレビュー
  3. ウ
    デイリースクラム
  4. エ
    バックログリファインメント
解き方のヒントを見る

イベントの目的を見極める視点

スクラムのイベントは、名前や開催タイミングだけで覚えると混同しやすくなります。各イベントが何を点検し、その結果として何を適応させるための場なのかという一つの観点に絞って、問われている内容と照らし合わせてみましょう。

この問題で問われていること

この問題で確かめたいのは、各イベントを「何のために行うか」で区別できるかどうかです。時間の長さや参加者といった周辺情報より先に、そのイベントの成果として何が点検・調整されるのかを自分の言葉で説明できるか確認しましょう。

視点

スクラムは経験主義に基づき、透明性・検査・適応を繰り返す枠組みです。どのイベントも検査と適応の機会として位置付けられていますが、何を対象にして何を見直すのかはイベントごとに異なります。似た名前や近い開催タイミングに惑わされず、各イベントを「対象」と「目的」の組で整理しておくことが、区別するときの手掛かりになります。

確認ポイント

  • それぞれのイベントで点検される対象が何かを、自分の言葉で説明できるか
  • そのイベントの結果として何が見直され、次の活動にどう生かされるのかを整理できているか
  • 開催タイミングや参加者の印象ではなく、目的に基づいて判断しているか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

スプリントレトロスペクティブは、スクラムチームが人、関係、プロセス、ツールの観点から活動を振り返り、うまくいった点や問題点を議論して、次のスプリントに向けた改善を決める活動です。

理由

設問が示す「何がうまくいき、何がうまくいかなかったのか」の議論は、チームの協働方法や開発プロセスを振り返る内容です。その結果を次のスプリントの改善に反映する活動がスプリントレトロスペクティブです。

比較

スプリントレビューは完成したインクリメントを関係者と確認し、プロダクトの方向性を検討する。デイリースクラムは日々の作業計画を調整し、バックログリファインメントは項目の理解や見積りを整える活動であり、設問の主目的とは異なる。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。スプリントレトロスペクティブでは、チームが人、関係、プロセス、ツールの観点からスプリントを振り返り、うまくいった点や問題点を話し合う。その結果を基に、次のスプリントで行うプロセス改善を決める。

選択肢イ

これは不正解だよ。スプリントレビューは、スプリントで作成したインクリメントを関係者に示し、成果物へのフィードバックや今後のプロダクト方針を確認する活動である。チームの進め方を人やツールの観点から改善する振り返りが主目的ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。デイリースクラムは、開発者が進捗や今後の作業を共有し、スプリントゴールに向けた計画を調整するための短時間の活動である。スプリント全体の良かった点や問題点を体系的に議論する場ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。バックログリファインメントは、プロダクトバックログ項目について内容を明確にし、分割や見積りなどを行って、将来の計画に備える活動である。チームの人間関係やプロセスの実績を振り返って改善する活動ではない。

学習のポイント

スクラムイベントごとの目的と、プロセス改善との関係を整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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