SAシステムアーキテクト試験 午後Ⅰ
令和4年度春期 システムアーキテクト 午後Ⅰ 問3
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題


解き方のヒントを見る
要件と設計の対応を確かめる視点
業務上の目的が、どの機能やデータの扱いに結び付くかを読み取り、対象の範囲と役割が一貫しているかを確認しましょう。個別の用語や表現だけで判断せず、関係のつながりに注目します。
この問題で問われていること
一つの業務上の目的を起点に、必要な情報・処理・記録の関係をたどり、設計上の対応が過不足なく整理されているかという観点だけに集中してください。目的と対応の結び付きが一貫しているかを確認します。
視点
業務の目的と、システムで扱う情報や処理の対応を確認する際は、まず目的を一つに定め、関係する対象を同じ粒度で並べます。そのうえで、役割の重なりや抜けがないかを落ち着いて見比べます。
確認ポイント
- 業務上の目的と対応する機能・データのつながりが、同じ観点で読めるか確認する。
- 対象の範囲や役割が途中で変わっておらず、整理の単位がそろっているか確認する。
- 一つの対応だけに注目せず、目的から記録や処理までの関係に不自然な飛躍がないか確認する。
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解説
保険申込業務のペーパレス化を題材に、現行業務の整合性を保ちながら、要望を新システムの機能へ落とし込む問題です。
問題の全体像:金融機関の募集人による提案・申込手続、責任者による確認・承認、K社での契約手続を対象とする再構築です。新システムでは、タブレット利用、ペーパレス手続、電子書類の保存、責任者承認、契約管理システムへの連携、実績集計を実現する。業務上の目的を、表1の機能名、申込ステータス、日時項目に対応付けて考える。
設問1:提案書番号を用いて提案書の内容から申込書を作成する。同じ番号に異なる保険条件の提案書が存在すると、顧客に説明した提案書と申込書の内容が不整合になるおそれがある。この不整合を防ぐという業務上の理由を40字以内で述べる。
設問2(1):書面手続への切替えは告知書への署名前まで可能です。表1の申込ステータスでは「ペーパレス手続選択済」「申込確認済」「申込書入力済」が該当する。「告知手続済」以降は告知書への署名が完了しているため含めない。
設問2(2):改ざん検知の要望は、顧客の自署を含む顧客控え書類の真正性を確保するためのものです。表1で署名後に顧客控え用の電子書類を作成・保存する機能は「申込書入力」と「告知手続」です。両方の機能名を答える。
設問2(3):責任者が確認する申込書、告知書、意向確認に関する内容、取扱報告書の不備を、入力時のチェックによって早期に検出する。対象機能は「申込確認」「申込書入力」「告知手続」「取扱報告書作成」です。提案書作成にも入力チェックはあるが、この設問で対象となる責任者の書類確認とは区別する。機能名欄には字数制限を設定せず、考慮した内容欄だけを20字以内とする。
設問2(4):原本の表1にある機能名は「ペーパレス手続メニュー」です。次に実施すべき作業メニューだけを活性化することで、募集人が手続の順番を把握できる。機能名欄には字数制限を設定せず、考慮した内容欄だけを25字以内とする。
設問3(1):申込手続業務の終了に対応する日時は払込方法選択日時、開始に対応する日時は申込日時です。払込方法選択日時が当月である申込書データについて、払込方法選択日時から申込日時を差し引く。設問では個々の所要時間の算出対象と日時差を40字以内で示し、実績集計機能がそれらを平均する。報告書作成日時や承認日時を終了日時に用いない。
設問3(2):新システムでは契約管理システムへの連携完了が申込書到着所要時間の終了に対応する。連携日時が当月である申込書データについて、連携日時から申込日時を差し引く。設問では算出対象と日時差を35字以内で示し、実績集計機能がそれらを平均する。
学習のポイント
業務の流れ、状態遷移、機能要件、日時差による実績集計を結び付けて考える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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