SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

JIS X 0160:2021(ソフトウェアライフサイクルプロセス)によれば,ライフサイクルモデルの目的及び成果を達成するために,ライフサイクルプロセスを修正するか,又は新しいライフサイクルプロセスを定義することを何というか。

選択肢

  1. ア
    シミュレーション
  2. イ
    修整(Tailoring)
  3. ウ
    統治(Governance)
  4. エ
    ベンチマーキング
解き方のヒントを見る

規格用語は定義の対象範囲で区別

ライフサイクル規格の用語は、日常語としての意味が近くても、規格の中では指している対象や範囲が異なることがあります。用語の印象ではなく、その語が何を対象にし、どこまでを含む概念として定められているかを軸に整理して考えましょう。

この問題で問われていること

この問題で確かめたいのは、各用語が規格上どのような対象・範囲を表す概念として位置づけられているかを、他の用語との境界も含めて説明できるかどうかです。語感や似た響きに頼らず、定義の中身で判断します。

視点

規格は、関係者の間で言葉の意味を揃えるための共通の枠組みです。そのため、同じ分野の用語どうしでも、規格の中ではそれぞれが受け持つ対象や範囲がはっきり分けて定められています。似た用語を区別するときは、一つの用語だけを覚えるのではなく、近い用語と並べて比べます。そして、それぞれが何を対象とし、どこまでを含み、どこからを含まないのかを自分の言葉で言い分けられるかを確かめるのが基本の進め方です。

確認ポイント

  • その用語が規格上何を対象とする概念なのかを、一文で言い表せるか
  • 近い用語と比べたとき、含む範囲と含まない範囲の境界を説明できるか
  • 日常的な語感ではなく、規格上の定義に基づいて判断しているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

JIS X 0160:2021では、ライフサイクルモデルの目的及び成果を達成するために、ライフサイクルプロセスを修正するか、新しいプロセスを定義することを修整(Tailoring)という。

理由

ライフサイクルプロセスを、対象の組織やプロジェクトの目的及び成果に適合するよう修正したり、新たに定義したりする活動は、JIS X 0160:2021で修整(Tailoring)と呼ばれる。したがって正答はイです。

比較

シミュレーションは実際の状況を模擬する活動、統治(Governance)は組織やプロセスを指揮・管理する仕組み、ベンチマーキングは他の組織や基準との比較を通じて改善点を探る活動です。本問の定義には該当しない。

選択肢ア

これは不正解だよ。シミュレーションは、実際のシステムやプロセスの状態を模擬して、動作や結果を分析する活動を指す。ライフサイクルモデルの目的及び成果を達成するために、既存のプロセスを修正したり新しいプロセスを定義したりする行為そのものを表す用語ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。修整(Tailoring)は、ライフサイクルモデルの目的及び成果を達成するために、ライフサイクルプロセスを修正するか、又は新しいライフサイクルプロセスを定義することをいう。設問の定義と選択肢本文が一致している。

選択肢ウ

これは不正解だよ。統治(Governance)は、組織やプロジェクトについて、方針、意思決定、責任、監督などを通じて方向付ける仕組みを表す。プロセスを目的や成果に合わせて修正・定義する行為の名称ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。ベンチマーキングは、他の組織、製品、プロセス、実績などを比較対象として、相対的な水準や改善点を把握する活動を指す。ライフサイクルプロセスを修正または新規定義する行為の定義とは異なる。

学習のポイント

修整、統治、シミュレーション、ベンチマーキングの用語の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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