SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問9
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア実データからテストデータを無作為に抽出して,テストケースを設計する。
- イ実データのうち使用頻度が高いものを重点的に抽出して,テストケースを設計する。
- ウプログラムがどのような機能を果たすのかを仕様書で調べて,テストケースを設計する。
- エプログラムの全ての命令が少なくとも 1回は実行されるように,テストケースを設計する。
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テストケースを選ぶ根拠を整理する
テストケース設計手法を学ぶときは、名称を暗記するよりも、それぞれの手法が何を手がかりにしてテストケースを選び出しているのかという根拠に注目すると整理しやすくなります。問われている内容と自分の理解を照らし合わせて確認しましょう。
この問題で問われていること
問題を検討するときの観点は一つに絞ります。すなわち、それぞれの手法がテスト対象のどの情報に着目し、無数にあり得る入力や条件の中から、どういう理由で限られた数のテストケースを選び出しているのかという点です。
視点
テスト設計手法は、あり得るすべての入力を試すことは現実的でない、という前提から生まれた考え方です。限られた数の代表的なテストケースを、筋道を立てて選ぶために使います。手法ごとに『何を手がかりにしてテストケースを選ぶのか』と『なぜその選び方で効率よく不具合を見つけられると考えるのか』を組にして整理しておきましょう。そうすると、名称の印象に頼らず、内容から判断しやすくなります。
確認ポイント
- 各手法が、テスト対象のどの情報を手がかりにテストケースを選んでいるかを、自分の言葉で説明できるか
- その選び方で、テストケースの数を抑えながら不具合を見つけやすくなる理由を説明できるか
- 問われている内容が、手法の名称ではなく、テストケースを選ぶ根拠の点で自分の理解と合っているかを確かめたか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
ブラックボックステストは、プログラム内部の命令や制御構造を基準にするのではなく、仕様書に記載された機能や入出力を基準にテストケースを設計する。したがって、仕様上の機能を調べて設計するウが適切です。
理由
ブラックボックステストでは、プログラムの内部構造を見ずに、外部仕様どおりの機能や入出力が実現されているかを確認する。そのため、仕様書からプログラムの機能を調べてテストケースを設計する考え方が適切です。
比較
実データを無作為または使用頻度に応じて抽出する方法は、仕様上の機能を網羅できるとは限らない。一方、全命令を実行させる考え方は、命令や分岐など内部構造を基準にするホワイトボックステストの観点です。
選択肢ア
これは不正解だよ。実データから無作為に抽出するだけでは、仕様書に定められた機能や境界条件、異常時の処理などを確認できるとは限らない。ブラックボックステストでは、抽出方法の偶然性ではなく、外部仕様に基づいて必要なテストケースを設計する。
選択肢イ
これは不正解だよ。使用頻度の高い実データを重点的に抽出する方法は、実運用でよく使われる入力の確認には役立つが、それだけで仕様上の全機能や例外的な入力を確認できるわけではない。ブラックボックステストの設計基準としては不十分である。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。ブラックボックステストでは、プログラム内部の命令や制御構造ではなく、外部仕様に示された機能や入出力を基準にテストケースを設計する。仕様書でプログラムが果たす機能を調べる記述は、この考え方に一致している。
選択肢エ
これは不正解だよ。プログラムの全ての命令が少なくとも1回実行されるようにする考え方は、命令網羅を意識した内部構造ベースのテストである。これはホワイトボックステストの観点であり、外部仕様を基準にするブラックボックステストの説明ではない。
学習のポイント
ブラックボックステストとホワイトボックステストの基準の違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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