SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成27年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問13

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

銀行の勘定系システムなどのような特定の分野のシステムに対して,業務知識,再利用部品,ツールなどを体系的に整備し,再利用を促進することによって,ソフトウェア開発の効率向上を図る活動や手法はどれか。

選択肢

  1. ア
    コンカレントエンジニアリング
  2. イ
    ドメインエンジニアリング
  3. ウ
    フォワードエンジニアリング
  4. エ
    リバースエンジニアリング
解き方のヒントを見る

手法名が指す中心概念を見極める

開発手法の名称は、その手法が何を中心に据えて作業を組み立てるかを表していることが多いです。名称を構成する語の意味と、問われている内容の主眼が一致しているかという一点に絞って検討しましょう。

この問題で問われていること

ここで確認したいのは、手法の名称と、その手法が開発の中心に置く考え方を正しく結び付けられるかどうかです。関連する手法どうしでも、それぞれが何を主眼に置いた手法かを区別して判断する力が問われます。

視点

ソフトウェア開発手法には、着目点の異なるものがあります。工程の順序や反復といった進め方を主眼とするもの、品質や検証を主眼とするもの、成果物の作り方や管理の単位を主眼とするものなどです。手法名の語が進め方、対象の範囲、成果物の扱いのどれを示しているかを意識すると、手法どうしを整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 各手法名に含まれる語が、工程の進め方・対象の範囲・成果物の扱いのどれを示しているかを確かめる
  • 問われている内容の主眼が、名称の語が示す着目点と一致しているかを照らし合わせる
  • 名称の語感だけで判断せず、その手法が何を中心に据える手法かという定義に立ち返って確認する
正解と解説を見る

正解

イ

解説

特定の業務分野に関する知識や再利用部品、ツールを体系的に整備し、複数のソフトウェア開発で活用して効率を高める活動を問う問題です。

理由

銀行の勘定系のように対象分野を限定し、その分野の業務知識や設計・実装部品、支援ツールを共通資産として整備します。それらを複数の開発で再利用することで、開発の効率や品質の向上を図ります。

比較

コンカレントエンジニアリングは設計や製造などを並行して進める考え方です。フォワードエンジニアリングは要求や設計から実装へ進める活動、リバースエンジニアリングは既存システムを分析して仕様などを抽出する活動です。

選択肢ア

これは不正解だよ。コンカレントエンジニアリングは、設計や製造など、開発工程の異なる活動を並行して進め、期間短縮や手戻り削減を目指す考え方です。特定分野の業務知識や再利用部品を体系化し、再利用を促進する活動そのものを指していません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。ドメインエンジニアリングは、銀行業務など特定の分野を対象に、業務知識や共通機能、再利用部品、開発ツールなどを体系的に整備する活動です。蓄積した資産を複数のシステム開発で再利用し、効率向上を図ります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。フォワードエンジニアリングは、要求や仕様、設計などを出発点として、実装や稼働するシステムを構築していく方向の開発活動です。特定分野の知識や部品を整備して再利用を促進する手法を表す用語ではありません。

選択肢エ

これは不正解だよ。リバースエンジニアリングは、既存のプログラムやシステムを調査・分析し、仕様や構造などの情報を明らかにする活動です。既存システムの理解には役立ちますが、特定分野の再利用資産を体系的に整備する活動とは異なります。

学習のポイント

ドメイン開発と個別システムの開発・分析手法を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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