SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成26年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システム化計画立案時に,全社レベルの業務モデルを作成するときの留意点はどれか。

選択肢

  1. ア
    業務モデルとしてビジネスプロセスとデータクラスとの関係を明らかにするために,データクラスに含まれるデータ項目を詳細にしておく必要がある。
  2. イ
    業務モデルは企業活動のモデルでもあるので,ビジネスプロセスには,日常業務レベルの活動だけでなく意思決定活動や戦略計画活動も含む必要がある。
  3. ウ
    業務モデルは企業活動を正確に表現するので,データクラス間に存在しているデータの重複はそのまま反映しておく必要がある。
  4. エ
    業務モデルは全社情報システム構築の基本構造となるもので,ビジネスプロセスはその企業の現行のプロセスをそのまま反映させる必要がある。
解き方のヒントを見る

計画段階の目的と作業の対応を確かめる

システム化計画の立案段階は、後続の工程と比べて何を決めるための段階なのかを意識することが大切です。問われている作業や考え方が、その段階の目的と範囲に見合っているかという一点に絞って検討してみましょう。

この問題で問われていること

全社業務モデルがシステム化の全体工程のどこに位置付けられ、どの利用者のために何を明らかにするものかを整理することが出発点です。その位置付けと、問われている内容の粒度や視点が整合しているかを確かめてください。

視点

上流工程で作る成果物は、後続工程の前提になります。そのため、作成時点で扱うべき情報の範囲や詳しさは工程ごとに異なります。ある工程で扱うべき内容と、別の工程で扱うべき内容を混同していないかを、工程の目的から逆算して考える習慣をつけると判断しやすくなります。

確認ポイント

  • システム化計画の立案工程が、全体の中でどのような意思決定を支える段階かを説明できるか
  • 全社業務モデルを利用・参照するのは誰で、何のために使われるかを整理できているか
  • 問われている内容の粒度や視点が、その工程の目的と範囲に見合っているかを確かめたか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

全社レベルの業務モデルは、日常的な業務処理だけでなく、企業活動を方向付ける意思決定や戦略計画も含めて捉える必要がある。

理由

業務モデルは企業活動全体を表現するものであり、担当者が日々行う業務だけに限定されない。経営上の意思決定や将来に向けた戦略計画も企業活動を構成するため、全社レベルではそれらを含めてモデル化する。

比較

データ項目の詳細化は、全社レベルの業務モデルより細かな設計段階で扱う内容です。また、データ重複をそのまま残すことや、現行プロセスを無条件に反映することは、全体最適化や業務改善の考え方に反する。

選択肢ア

これは不正解だよ。全社レベルの業務モデルで重要なのは、ビジネスプロセスとデータクラスの大まかな関係を捉えることであり、データクラスに含まれる個々のデータ項目を詳細化することではない。項目の詳細は、より具体的な設計段階で検討する内容である。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。業務モデルは企業活動全体を表すため、日常業務レベルの活動だけでなく、企業の方向性を定める意思決定活動や戦略計画活動も対象に含める必要がある。全社レベルで業務を捉える際の適切な留意点である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。業務モデルでデータクラス間の重複をそのまま反映する必要はない。全社的な情報システムの構造を考える際には、重複や不整合を整理し、データを適切に統合できるように捉えることが重要である。

選択肢エ

これは不正解だよ。業務モデルは現行の業務をそのまま写し取るだけのものではなく、全社的な業務の関係や改善の方向を検討する基礎となる。したがって、既存プロセスを無条件にそのまま反映させる必要はない。

学習のポイント

業務モデルの対象範囲と、データ詳細化や現行踏襲との違いを理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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