SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成26年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問14

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

投資効果を現在価値法で評価するとき,最も投資効果の大きい(又は損失の小さい)シナリオはどれか。ここで,期間は3年間,割引率は5%とし,各シナリオのキャッシュフローは表のとおりとする。
シナリオA~Cと投資をしない場合について,投資額と1~3年目の回収額を万円単位で示す表。
シナリオA~Cと投資をしない場合について,投資額と1~3年目の回収額を万円単位で示す表。

選択肢

  1. ア
    A
  2. イ
    B
  3. ウ
    C
  4. エ
    投資をしない
解き方のヒントを見る

比較の前提条件をそろえて読む

投資案どうしを比べる問題では、結論を急ぐ前に、各案がどのような前提で評価されているかをそろえて確認することが大切です。与えられた条件のうち、比較の土台となる情報を一つずつ整理し、同じ物差しで見ているかを意識しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したいのは、複数の案を公平に比べるための前提がそろっているかという一点です。金額・期間・発生時点など、条件の違いが評価にどう影響しうるかを、自分の言葉で説明できるかを意識して取り組んでください。

視点

割引という考え方の出発点は、異なる時点で生じる金額を、そのまま同列には扱えないという認識です。そのため、投資案を比べるときは、個々の数値の大小を見る前に、それぞれの数値がどのような前提や基準の上に成り立っているのかを確かめる必要があります。比べる土台がそろっていなければ、比較そのものが意味を持たなくなる点を意識して整理してみてください。

確認ポイント

  • 各案について、与えられた条件(金額・期間・率など)をもれなく書き出して整理したか
  • 比べようとしている値どうしが、同じ基準・同じ考え方の上で扱われているかを確かめたか
  • 案ごとに条件が異なる場合、その違いが比較の結論に影響しうるかを自分で説明できるか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

各シナリオについて、投資額を初期支出として差し引き、将来の回収額を年5%で現在価値に換算する。Bの正味現在価値が最も大きくなるため、投資効果が最大となる。

理由

正味現在価値は、各年の回収額を1.05、1.05^2、1.05^3で割り引き、投資額を差し引いて求める。Bは、120万円を1年目、80万円を2年目、40万円を3年目に回収するため、正味現在価値は -220万円+120万円÷1.05+80万円÷1.05^2+40万円÷1.05^3≒1.40万円となる。

比較

Aは -220万円+40万円÷1.05+80万円÷1.05^2+120万円÷1.05^3≒-5.68万円、Cは -220万円+80万円÷1.05+80万円÷1.05^2+80万円÷1.05^3≒-2.14万円です。投資をしない場合は0円なので、Bの約1.40万円が最も大きい。

選択肢ア

これは不正解だよ。Aの回収額は3年目に最も多く、将来の回収ほど5%で割り引かれる影響が大きい。計算すると正味現在価値は約-5.68万円となり、投資をしない場合の0円やBの値を下回る。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。Bは1年目120万円、2年目80万円、3年目40万円を回収する。正味現在価値は-220万円+120万円÷1.05+80万円÷1.05^2+40万円÷1.05^3≒1.40万円で、四つの選択肢の中で最も大きい。

選択肢ウ

これは不正解だよ。Cは毎年80万円を回収するため、正味現在価値は-220万円+80万円÷1.05+80万円÷1.05^2+80万円÷1.05^3≒-2.14万円となる。投資をしない場合の0円より小さく、Bにも及ばない。

選択肢エ

これは不正解だよ。投資をしない場合は投資額も回収額も0円なので、正味現在価値は0円である。しかしBでは、割引後の回収額合計が投資額を約1.40万円上回るため、投資をしない場合より効果が大きい。

学習のポイント

現在価値法では、将来キャッシュフローを割り引いて初期投資額と比較する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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